今回はストレッチのメニューを組み立てる時の簡単な考え方を紹介します。
ストレッチを行なう目的は運動前のアップやダウン、ダイエットのため、健康のためなど様々ですが、今回紹介する記事はいずれの場合にも当てはまる内容になっています。
ストレッチ前に行うこと(できればでOK)
筋温が高く、血流も良い時の方が筋肉は伸びやすいです。
入浴後や運動の後など、ある程度体が温まっているほうが伸ばしやすいです。
ただし、激しい運動の後などは逆に張りがあって大変な時もあります。
ストレッチ後でも前でも良いのですが、セルフの筋膜リリースや足指のケアなどを行なっていただけると効果的です。
【参考】
足と手のセルフケア
https://yu3trn.com/foot-hand-self-care/
足のエクササイズ
https://yu3trn.com/foot-condition/
6つのラインを意識してストレッチ
そもそもストレッチをする目的とは何かと言うと、「筋肉を伸ばすこと」だと思います。
筋肉は全身あっちこちに、いろんな方向に向かって存在しています。
筋肉を1つ1つ丁寧に伸ばしていっても良いのですが、数が多すぎて全身仕上げるには何時間もかかってしまいます。
忙しい現代社会ではそんなことやってられませんよね。
そこで、筋肉を大まかに6つのラインに分けてみました。
まず初めにこの6つのラインに沿って全身を伸ばします。
種目について決まりはないので、1つのラインをターゲットに2~3種目やって頂くと良いかと思います。
できれば、複数の関節・筋肉を同時に伸ばすストレッチ種目を選んでください。
その後に気になる細かい筋肉を狙って伸ばしていくと良いと思います。
順番はご自由にどうぞ!
ライン①:体の後ろ
後頭部から足の裏までの体の後ろのラインを伸ばします。
背中の筋肉、ハムストリングスや下腿三頭筋など運動や姿勢保持で重要な役割をする筋肉がたくさんあります。
代表的なものでは、前屈や
地面に手をついて行うストレッチなどがあります。
矢印のように、お尻をかかとに付ける意識、骨盤を後傾させていく意識を持つと腰から背中の辺りが良く伸びます。
また、このストレッチは胸の辺りを伸ばすストレッチでもあります。
胸郭の辺りをしっかり落としていきます。
壁でも同じ要領でできます。
骨盤を後傾~フラットにすると腰・下背の辺りが伸びやすい
一方、前傾すると胸の前あたりが伸びやすくなります。
ライン②:体の前
体の前ラインは顔から足の甲までを意識します。
胸や腹直筋、大腿四頭筋、腸腰筋などが代表的な筋肉です。
地面に手をついて身体を反らすストレッチ
壁に手をついて行うストレッチ(骨盤は前傾気味)
ランジ姿勢で行うストレッチ
骨盤が過度に前傾しないように、お尻を締めておいてください。
正面はこんな感じ
ライン③:体の横
体の横は脇の下からくるぶしのあたりまでをイメージします。
前鋸筋、腹斜筋や凝りやすい大腿筋膜張筋と腸脛靭帯などがあります。
ヨガの月のポーズに似たストレッチなどがこれにあたります。
座位でも
立位でもOKです。
ライン④:斜めのライン
斜めのラインは肩からたすきを掛けているイメージがあると分かりやすいです。
ですので左右2本あります。
右肩から左のお尻にかけてのラインと、左肩から右のお尻にかけてのラインです。
座って行うストレッチなどがこれにあたります。
四つ這いから肩を入れて行うストレッチなども
(両手は伸ばしてね)
お尻は重要なので、単独でしっかり伸ばしておくと良いと思います。
ライン⑤:胸から手の先(前)
胸は先ほども伸ばしたのですが、横にも伸ばしたいのでもう一度別のアプローチをかけます。
胸は上下にも左右にも開くことができるとスッキリします。
特に猫背気味の方などは、胸や肩付近の筋肉が凝り固まりやすいのでしっかり伸ばしておきたいところです。
壁を使ったストレッチや
後ろで手を組んで行うストレッチなどがこれにあたります。
ライン⑥:胸から手の先(後ろ)
最後に、後ろ側から背中を伸ばします。
背中は人間の体でも筋肉の数が一番多い部分なので、ストレッチもできれば多方向から行いたいものです。
先に紹介した後ろのラインでは、主に縦方向で伸ばしました。
ここでは、横方向に伸ばすこういったストレッチです。
全体を伸ばした後に、気になる部位をターゲットにしたストレッチを
先に大まかなストレッチをする過程で、張っている部分に気付くことができます。
その部分や、疲れの気になる部分、よく使う部分、硬さを改善したい部分を中心に今度は比較的局所の筋肉を伸ばすストレッチを行うと良いと思います。
例えば足首のストレッチや
首とか
広背筋をターゲットにしたストレッチ
片方ずつ行います。
少し内側に手を置き、手の甲側を地面につけると伸ばしやすいです。
他にも、太ももの内側(内転筋群)など、6つのラインには加わっていないけど重要な部分のストレッチを別途取り入れることも効果的です。
何秒くらい伸ばすのか
教科書的には1種目60秒くらいが柔軟性(可動域)改善に良いとされています。
でも60秒伸ばし続けるのがツラい人もいるので、まずは休みながら合計で60秒くらいを目指してもらえるといいかなと思います。
そんなに時間が無いという方も、最低でも10~20秒くらい伸ばしてもらえると筋の緊張が少し取れてきます。
ストレッチをする目的がリラックスしたいだけであれば、伸ばしていて気持ちい良いと感じる時間で良いと思います。
まとめ
ストレッチのやり方や組み立て方はいろいろあると思います。
最終的には自分のパフォーマンスが改善されたり、疲労が軽減された方法が自分の中での正解です。
色々と試しながら自分に一番合う方法を探してみてください。