今回は鼻栓スイマーの僕が、水泳用の(鼻栓)ノーズクリップについてのレビューと鼻栓使用のメリットを熱く語りたいと思います。インターネットで水泳用の鼻栓は売っているのですが、レビューがあまり無いように思うので今回書いてみます。また、鼻栓の威力について書かれているものも少ないのでご紹介します。
今回紹介するのは、arenaとspeedoの2種類の鼻栓です。僕もこの2つを使い分けています。
鼻栓スイマーになった経緯と使う場面、鼻栓の威力
なぜ鼻栓を使うようになったかと言いますと、「背泳ぎのバサロで損してる感が凄いから」です。
普段泳ぐときは鼻栓はしていません。背泳ぎの時だけ唯一鼻栓をします。
背泳ぎのバサロを打つとき、鼻に水が入ってこないようにみんな何らかの対策をしています。
①鼻から息を出し続ける
②唇で鼻に蓋をする
③鼻の奥に圧をかけるようにして空気が入らないようにする
僕は①でした。というのも…
知っている子に唇で鼻をふさぐタイプがいましたが、なかなかに分厚い唇をしておりましたし、顔の形的にも簡単そうでした。
僕には無理です。唇届きません。
③もわけわかりません。まるで理屈が分かりません。
と言うわけで①に。
しかし!
①の鼻から息を吐き続ける方法にはデメリットがあります。
それは、息を吐くことで肺から空気が抜け、浮力を失うということです。
そんなこんなで、あきらめていたところ
自分の好きだった背泳ぎの選手、カミーユ・ラクール選手が鼻栓をしているのを見ました。
そして鼻栓に手を染めることになったのです。
そしてバサロに革命が起こりました。
本当に楽です。
特にターン後のバサロが楽…バサロで体力を消耗している感じが全くないです。
arenaの鼻栓
まずはarena社製の鼻栓です。
最初に買ったのがこの鼻栓です。
先に紹介したラクール選手がつけている写真を見たからです(単純)。
arenaの鼻栓はフレームがプラスチック製で、鼻を挟む部分に樹脂のような素材が付いています。
この鼻栓はあまり強い締め付け感が無いので付けていて楽ですが、試合で使うには緩い感じがして飛び込んだら外れそうなので、練習時のみ使っています。
でも練習では外れたことが無いですし、全く問題なく使えます。
お値段は1個540円です。
ネットでレビューを見ていると、「外れる」、「フレームがすぐに緩くなる」など書かれていますが、使い方次第かとお思います。
使う時の注意点としては
①鼻の皮脂や化粧などをしっかり落として滑らないように鼻をカッスカスにすること(プール水は意外と皮脂を落としやすい)
②フレームを広げて装着するのではなく、自分の鼻をつまんで細くして着用すること。フレームは広げない。
③使ったら真水で洗う
これで長いこと使えますし、フレームが緩くなることもないです。
練習にだけ使うならこれで十分です。
鼻が特別大きかったり小さかったりする場合はちょっと厳しいかもしれませんが、、、。
Speedoの鼻栓: 名前
次はSpeed社製の鼻栓(Speedo competition nose clip)は金具でできており、arenaのプラスチックフレームとは比べ物にならないくらいグリップ力があります。
さすがは名前にcompetition(大会用)と入っているだけあり、締め付けばっちりで外れる気がしません。
お値段は他のメーカーから出ているプラスチック製のものと比較すると高いですが、実際に着用するとそれだけの価値を感じられます。
レースで使いたい方や、外れるのが心配な方にはSpeedo社の鼻栓が確実だと思います。
大会で鼻栓の使用はOKなの?
日本水泳連盟の競技規則には以下のように書いてあります。
競技中にその速力・浮力または耐久力を助けるような道具もしく
は水着(例えば、水かきのある手袋・フィン・パワーバンド・粘着
性のあるもの等)を使用したり、着用してはならない。ゴーグルは
着用してもよい。審判長の承認がなければ、身体上のいかなるテー
プも許されない。(SW10.8)
(公財)日本水泳連盟 競泳競技規則 より引用
ん~~、セーフ?セーフでしょ?
去年も日本選手権で古賀選手つけてたし。
国際大会でも国内でもつけてる選手ちょいちょいおるし。
でも何とも言えないんですかね。
地方大会なんかでは審判によっては外せと言われるかも?
不安な人は事前に確認するのが良いと思います。
浮力を得るっちゃ得ます。
だって肺から空気出ないし、吐かないでいいからバサロとその後のスイムがめっちゃ楽になります。
でも、鼻を自力で防げる人もいるからどうなるのって話ですよね。
もし練習さえすれば誰でも防げるなら、できない人の努力不足ですが、そうじゃないですよね。
ですので鼻栓をして優位に立つわけでなく、条件が揃うだけなのでOKなんじゃないでしょうか。
ちなみにマスターズでの着用はOKです。
鼻栓、耳栓どんとこいです。
有名な鼻栓スイマー達
日本の大会では鼻栓をつけている人をあまり見かけません。
日本人は1人だけ周囲と違う状態でいることを好まない人が多く、もしかするとそれが原因で大会での鼻栓着用に抵抗がある方もいるかもしれません。
そんな方々ために、「え、あの人もつけてるなら自分もつけちゃえ」って思えるように有名な鼻栓スイマーを紹介したいと思います。
日本人で有名なのは背泳ぎの古賀淳也選手ですね。
ちょっと今は諸事情あって試合に出れません。
2017年の世界水泳で50m背泳ぎを見事優勝し、有終の美を飾って引退したフランスのカミーユ・ラクール選手。
フランス人でモデルもこなすような人ですから、鼻がめっちゃ高いです。
arenaの鼻栓を彼と同じように着用しようとしましたが、純国産日本人顔の僕は鼻が低すぎて不可能でした。
鼻の高さに自信がない人はフレームの左右をつなぐカーブ部分が上前方になるようにつけてください。
ラクール選手はカーブが鼻の下に来るようにつけています。
世界水泳やオリンピックの個人メドレーやバタフライでメダルをたくさん獲得したハンガリーのラースロー・シェ―(チェー)選手も鼻栓スイマーです。
この選手の面白いところは個人メドレーのレースで鼻栓をつけていることです。
え、逆にしんどくないの?笑
2012年のロンドンオリンピックで100m・200m背泳ぎ、リレー2つで合計4冠のメリッサ・フランクリン選手も鼻栓スイマーです。
ロンドンオリンピックでも、鼻栓効果かどうかはわかりませんが後半に元気いっぱいです(きっと鼻栓効果だ!笑)
今回の記事が鼻に水が入って嫌な方や、レースで使ってみたい方の参考になれば幸いです。
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