今回は、トレーニングを組み立てる時に知っておくと良い基本動作を紹介します。
トレーニングの基本は全身&様々な体力要素をまんべんなく鍛えることです。
今回は「動き」にフォーカスして紹介します。
有酸素運動・無酸素運動などの代謝特性やその他体力要素には言及していません。
体の機能面を高めたい人も、スポーツのパフォーマンスを上げたい人、健康的なライフスタイルのために運動する人も今回紹介する基本動作を満たすように運動を組み立てると良い感じで全身のトレーニングをすることができます。
紹介するのは以下の通りです。
・真っ直ぐ立つ
・下半身の動き3つ
・押す&引く
・両側&対側の動き
・回旋2つ
多くのトレーニング種目がこれらの基本動作から成り立つ種目です。
例:
基本=スクワット
「スクワット」を満たす種目→ワイドスクワット、椅子でスクワット etc…
スクワットをしてもいいし、「スクワット」の動きに分類される多種目を行なってもOKです。
真っ直ぐ立つ
真っ直ぐ立つことは全てのトレーニング・運動。スポーツの基本になります。
ところが、意外とまっすぐ立てているつもりで立てていない人は多いです。
自分では真っ直ぐ立っているつもりでも、腰が反っていたり猫背になっていたり。
「健康」や「パフォーマンス」はトータルで考えるものなので、そういった姿勢が一概に悪いとは言えませんが、、、。
でも、できれば真っ直ぐ立ちたいです。
何故なら、直立二足歩行で生活する生物は地球では人間だけだからです。
良い直立二足歩行ができて頭も体も心も全て上手く回るように設計されています。
真っ直ぐ立つためのトレーニングはプランク系が有名です。
自分1人だとなかなか「まっすぐ立っている思い込み」から抜け出せないので、誰かに見てもらったり鏡の前で行うのをおすすめします。
写真のようなプランクを基本として負荷を増やしたり減らしたり、姿勢を横にしたり、片手片足を上げたりします。
膝を地面についたり、腕立て姿勢にすると強度が下がります。
エクササイズの詳しい解説は今回省略します。
ヒントだけ書いておきます。
「自分が思っているより曲がっている・反っている・前傾・後傾している」
「思っているより回っている(片手や片足の時)」
他にも、アライメントを整える目的でストレッチやストレッチポールでのエクササイズ、筋膜リリースなどが効果的です。
ちなみに、ストレッチポールは工夫すると楽しい
体が凝り固まっていると姿勢に影響が出ます。
ほど良くほぐれた体を保てるよう、気が向いた時にストレッチもしてみてください。
*アライメント=関節や骨の配列
下半身の動き3つ
下半身には3つの基本的な動きがあります。
真っ直ぐ立った状態から関節を順番に曲げていきます。
まず1つめは股関節だけを曲げるヒンジです。
股関節だけを曲げて体を真っ二つに折ります。
ストレートレッグデッドリフトや、グッドモーニングがこれに該当します。
次に、股関節に加えて膝も曲げます。
はい、みんな大好きスクワット。
3つめは片方の脚の股関節と膝関節を曲げる、反対脚は膝だけ曲げる。
はい、ランジ。
全ての関節の角度がおおよそ90度になるようにします。
自分で思っているより後ろに足を置きすぎたり、前に置きすぎたりするので注意です。
ランジは2本の足で歩く・走るために必要な動きです。
ランジは踏み出す位置を横や斜め、後ろにしたりすることでバリエーションを作れます。
押す&引く
日常生活を想像してみてください。
全ての動作、押すか引くかしてませんか?
立ち上がる時は地面を押す。
物を持ち上げる時は、地面から引いてきて頭の上に押し上げる。
包丁は引いて切る。
扉は押すか引くか。
人間は押すか引くかしかありません。
投げる時も押す動作と引く動作が連動して最終的にはボールを押しています。
泳ぐときも水を抑えて(押して)、引いて、押しています。
いかにして大きな力で効率良く押す・引く能力を高めていくかを考えます。
そのためには、真っ直ぐな姿勢を維持して全身で効率良く押す・引く能力が必要です。
(ボディメイクの人はちょっと違うことがある)
押す
引く
スポーツでも日常生活でも、効率よく押せること引けることは目標達成に必ず必要になります。
そこには程度の差があるだけです。
ですので、トレーニングを組み立てる時は押すのがメインな種目と引くのがメインな種目をまんべんなく取り入れてください。
どちらかに偏らないように。
両側&片側の動き
ここまで真っ直ぐ立つとか、下半身とか、押すとか引くとか言ってきました。
次は具体的な動きと言うより、動作のパターンです。
それは両側と片側の動きです。
両側は左右同じ動きです。
スクワットは左右同じ動きなので両側になります。
片足スクワットは左右でバラバラの動きをしているので片側の動きになります。
両側の方が安定感があり、大きな力を発揮しやすいです。
ですが、日常生活やスポーツシーンでは片側だけのシーンも多々あります。
片側になると途端に姿勢を維持するのが難しくなります。
高齢になってくると立ったまま靴下を履けなくなるのもこのため。
バランスを取りながら動作を行う能力を鍛えるために、両側だけでなく片側のトレーニングも取り入れてみてください。
上半身も下半身もです。
種目例としては、片足でのスクワットや押す・引くトレーニング種目を片手で行うなどです。
左右バラバラに手を動かしても、足を動かしても姿勢は保ちます。
ちなみに姿勢を保つイメージは、個人的には「串刺しのこんにゃく」で良いと思っています。
全方向に微細な動きがある中で力の釣り合いを取り、真ん中に一本芯が通っていて全体のバランスをとっている状態です。
体は固めず、緩めず、「対応すること」にフォーカスできるのがベストかなって思います。
回旋2つ
回旋動作には2種類あります。
①ローテーション
②ツイスト
ローテーションは頭から太ももまでが一本の筒として一体になって回ることです。
真っ直ぐから
ツイストは骨盤から下と骨盤から上が分離して肩と腰の角度に捻りが生まれることです。
この2つは、何か振る物や投げる物がないとトレーニングをすることが難しいですが、環境的に可能な方はぜひ。
まとめ
ここで書いた要素だけを満たせば全て上手くいくというわけではありませんが、組み立ての基準にしてもらえると良いかなと思います。