飛距離と勢いを出す!水泳の飛び込みスタートのコツ

今回は水泳のスタートについてです。競泳をしている方やマスターズスイマーの方など、レースに出る人であればスタートの飛び込みは重要ですよね。スタートが決まればその後の泳ぎの勢いもついてタイムアップにつながります。この記事では誰にでも簡単に理解できるように上半身・下半身の使い方、角度や姿勢について紹介します。

今回は比較的体力に自信のある人向けです。

初心者の方や中高齢マスターズスイマーの方向けにはまた別の記事を書こうと思います。

 

*飛距離や勢いはどうしても技術だけではカバーしきれない限界が来ます。

スタートで重要なことは

・跳ぶ方向

・入水時の角度と姿勢

・上半身の使い方

・下半身の使い方

・入水後の姿勢

この5つではないかと思います。

順番に解説しますが、スタートでこれらの動作はコンマ数秒の範囲で連動したり同時多発的に発生するので1つ1つのパーツごとのコツとして読んでいただければと思います。

バックプレートの恩恵で飛ぶ角度が変わった

最近ではもうほとんどの大会でバックプレートが設置されています。

バックプレート有と無しでは飛び込みは全然違うように思えます。

バックプレートがあるおかげで、体を後ろに倒しすぎなくても力強く後ろの脚を蹴れるようになりました。

また、蹴る方向がバックプレート無しの場合よりも水面に対して平行に近くなりました。

したがって、バックプレートをしっかり活用できればバックプレート無しの場合に比べて無駄に上へ跳ぶエネルギーを使わずに、遠くへ、前へ跳ぶことにフォーカスしやすくなりました。

跳ぶ方向と入水時の角度

まず、跳ぶ方向と角度について解説します。

最終的には水面に45°前後で入水する必要があります。

それ以上に大きな角度で入水すると、深く潜りすぎてしまったり、姿勢をすぐに安定させにくくなったりします。

でもここは個人の好み。

 

まず、跳ぶ方向は水面や上に向かうのではなく、真っ直ぐ前に飛び出します。

真っ直ぐ前に飛び出して、起こした体を元に戻し45°前後で入水します。

赤が理想、青は突き刺さる。

 

赤の軌跡で跳べるようになるために上半身、下半身の使い方を説明していきます。

上半身の使い方

まずは上半身の使い方です。

上半身の使い方で最も注目されがちなのが腕の振りですが、腕の振りは正直どんな形でも構いません。

大きく後ろに振り上げる人、素早くストリームラインの形にしてしまう人、体の前から頭の方へ回す人、体の後ろから頭の方へ回す人など様々です。

やりやすい方法、好きな方法でやって下さい。

ちなみに僕は大きく後ろに振り上げて体の後ろから頭の方へ回す人です。

腕の振りがそこまで重要ではないかと言うと、上半身の使い方で最も重要なのが背骨の動きだからです。

ちょうど写真のような局面では胸を持ち上げるような動作(胸椎の伸展動作)が必要になります。

胸を持ち上げる以外にも、胸椎伸展のイメージとしては首の付け根と背中の中央(みぞおちの裏のやや下)を近づけます。

顔が前に向いていますが、結果として向いているだけで顔を前に向ける意識は不要です。

大事なのは顔ではありません。

 

この胸椎の伸展動作が無いとスタート台を蹴ってすぐに近くの水面に向かって頭から鋭角に刺さることになります。

飛距離が出ません。

スタート台を蹴った直後は2枚目の写真のように水面に対して平行移動し、頭~足先の位置関係が水面と平行になる時間が欲しいです。

スタート台上で構えた時、ヒップヒンジ(股関節を折りたためる)ができる人は背骨がまっすぐで腰を折りたためます(下図)。

できない人は背骨が丸まっています(さっきの横からの写真は油断してて丸いです)。

どちらにせよ、そのまま胸椎を動かさずに跳ぶと近くの水面に向かって頭から鋭角に刺さるスタートになります。

スタートは前傾姿勢ですし、重力も下にかかっているのでもちろんですね。

赤が理想、青は突き刺さる。

 

遠くに跳ぶには重力と姿勢の影響で落ちていく頭から胸を持ち上げ、落下する方へ力がかからないようにし、前に力を伝える必要があります。

胸椎を伸展させ、一瞬頭~足先までの位置関係が水面と平行になるようにします。

腕の振りは何でも良いのでスタート台を蹴ると同時に胸椎を伸展させることに意識を置いてみてください。

最終的には水面に対して指先から入っていくので、空中で伸展した胸椎を元に戻して入水していきます。

ちょうど図の赤矢印の角度が変わっている段階。

下半身の使い方

次に下半身の使い方です。

下半身の使い方は3つの局面に分けて解説します。

①構える時

②スタート台を蹴る時

③スタート台を蹴って空中にいる時

 

①スタート台の上で構える時、バックプレートの位置は狭めで良いかと思います。

僕は169cmで脚は短めで、前から2番目にセットしています。

バックプレートにかける脚は、足裏全体を接地するのではなく足裏の半分くらいは外へ出ます。

ちょうど土踏まずのあたり。

そしてつま先で支えます。

②スタート台を蹴る時ですが、基本的には後ろの脚から先に蹴ります。

ただ単に足の裏でちょこんと蹴るのではなく、膝と股関節を伸ばす力を足先、バックプレートに伝えていきます。

動きとしては脚を後ろに振り上げる股関節伸展がメインになります。

参考:ヒューマンアナトミーアトラス2019エディションに一部編集を加えました

この股関節伸展をする時に、股関節が硬い、股関節の前側の筋肉や腹筋とお尻の筋肉が弱いと負担が腰に来て一発で痛めますので無理のない範囲でお願いします。

腰が反ってしまうほど振り上げると、もしかすると腰にきます。

また、脚を高く振り上げすぎるとせっかく胸椎伸展で上半身を持ち上げて頭から足先を平行にしようとしているのに、位置関係が崩れてしまいます。

なので、脚はしっかり伸展させてほしいですが、上半身とのバランスを見ながら振り上げすぎないように調整してください。

前側の脚はそこまで気にしすぎず、後ろ足に続いて自然に動くのに任せます。

 

③スタート台を蹴って空中にいる時に両足を揃えます。

先に説明した通り、股関節伸展の意識が強すぎて脚を蹴り上げすぎると体は頭の方へ傾きすぎて、急な角度で水面に刺さることになります。

感覚的な話になりますが、蹴り上げながらも抑える(伸展の反対、屈曲)意識を持って下さい。

入水後の姿勢

入水後の姿勢のポイントは2つ。

・素早くストリームラインになること

・体全体を手先から順に少し持ち上げること

飛び込みの勢いを泳ぎにつなげたいので、水に入ったらすぐにまっすぐなストリームラインを作りたいです。

空中でストリームライン自体は組みあがるのですが、入水直後は角度がついています。

手先が下で足先が上になり、傾いています。

早く水面に対して平行になりたいので、体全体を手先から順に少し持ち上げることを意識してみてください。

 

Yusan
以上、飛び込みの解説でした。何かヒントになったでしょうか?

参考資料に使ったヒューマンアナトミーアトラス2019エディションはこちらから

https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas

 

Yusan
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Yusan
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