立甲完成までの経過・方法・効果・弱点への気づき

皆さんは立甲をご存知ですか?立甲とは肩甲骨を肋骨から剥がし、まるで肩甲骨が立っているかのような状態をつくることです。

立甲ができるだけでは意味がありませんが、上手く活用できるようになればスポーツのパフォーマンスが大きく変わると言われています。

肩甲骨を大きく使う水泳においてもおそらくその効果は大きなものでしょう(今後検証していきます)。

今回は僕自身が取り組んでみた、立甲ができるまでの経過や方法に加え、取り組んでみて気づいたことについて記しておきます。

立甲とは肩甲骨を立てること

「立甲」とは肩甲骨を立てることです。

これ僕です↓

 

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前鋸筋のみを軽く使い、背中側の筋肉はリラックスさせ、腕と肩甲骨が一直線に並ぶことで、肩甲骨で体を支えるような感じになると、肩甲骨が立ち上がってきます。

こういった肩甲骨を立てること、立つ現象自体は昔からありましたが、「立甲」という言葉は大昔からあったわけではありません。

「立甲」という言葉は運動科学総合研究所所長の高岡英夫氏が大学で研究していた時に提唱した言葉です。

 

四足歩行から進化したのが二足歩行の人間だから、四足歩行の動物の肩甲骨の状態を見習えば運動能力が上がる

ってのが立甲の基本的な考え方です。

四足歩行動物は確かに肩甲骨が立っています。

可愛いなぁ大きいネコ(チーター)。

 

「人間には遺伝子的にそれが組み込まれているから、それが本来の姿であって、肩甲骨は立つようにできている」

ということも言われています。

遺伝子がしからしむるところかどうかに関してはここでは突っ込みません。

とりあえずそういうことなんでしょう。

高い運動能力を持つ動物の動きを見習おうってことです。

見習って歩いてみるとこんな感じになりました。

立甲ができることで得られる効果

立甲ができるようになると様々なメリットが期待できます。

・肩甲骨周りの可動域が大きくなる

・背中、肩甲骨の操作能力が上がる

・自分で肩甲骨周りをほぐせる

・肩こりや腰痛に一定の効果

・ケガ予防

・肩甲骨に連動して仙腸関節も動きやすくなる

 

こういったメリットの最終的な結果としてスポーツの動作改善にもつながり、パフォーマンスが向上するとされています。

ただし、四つ這い姿勢で立甲ができてもパフォーマンスの劇的向上はありません。

それぞれのスポーツに立甲を活かすトレーニングが必要です。

それらができると最終的に

・軸ブレせずに肩甲骨が動く

・腕と肩甲骨が最も力の出る位置関係で動かし続けることができる(甲腕一致・ゼロポジション)

などの恩恵を受けることができます。

甲腕一致・ゼロポジションとは、肩甲棘と上腕骨の方向が一致した状態のことです。

もっと簡単に言うと、肩甲棘と上腕骨が一直線に並ぶ状態のことです。

この状態で動かすことで最も体に負担なく大きな力を出せると言われています。

そのためには十分な肩甲骨の可動域と操作能力が求められるとされます。

立甲ができるまでの経過と方法【できるまでの期間は個人差が大きい】

立甲には以前から興味があったので、やってみようということで高岡氏の本を購入。

(リンクはブログの最後にも貼っておきます)

本には方法が書いてあるので読みながら実践しました。

 

が、しかし

めっちゃ感覚的なことが多い!!

分かる人にはわかるけど、分からない人には….って感じ。

 

僕は比較的分かりやすかったですが、

具体的な動かし方が知りたい人、イメージが苦手な人にとっては理解が難しいかも….。

例えば

「地球の中心6000m上空に立っているイメージ」と書籍の中にありますが、ピンと来てばっちりイメージできる人と、できない人で大きく分かれると思います。

 

イメージが難しい人は、本+Youtube&SNSを活用した練習をおすすめします。

やっぱり実際に動いている人のお手本は偉大です。

それに、配信者一人一人がいろんな伝え方をしているので、自分に合った説明があると思います。

でも、基本原理を知るためにも、元祖の高岡氏の本は一読をおすすめします。

 

1つだけ注意点があります。

ネット上では「誰でも簡単」とか「すぐできる」みたいなキャッチフレーズがありますが、

立甲完成までの期間は個人差が大きいと思います。

元々肩甲骨がほぐれている人や子どもは習得が早いかもしれませんが、肩甲骨周りがガチガチな人は長い期間が必要でしょう。

勘の良い悪いだってあります。

また、独学か習うかも関係すると思います。

教えてもらう方が絶対早い。

 

自分が取り組んでみてオススメの意識・取り組みは

・明確に両手両足で体を支えている

・明確に地面を手で押しているが力まない

・肘の曲がる方を前に向ける

・若干親指側重視で支える

・脇を締めるようにして肩甲骨ごと垂直に地面を押し続ける

・肩甲骨寄せない

・背中の筋肉は脱力

・胸骨・肋骨・内臓を地面に落としていく

・肩は足側へ引き、首は前ににょきにょき伸ばしながら頭を垂らす

・肩甲骨に体が引っかかって支えている感じがあれば近い

・最終的にどこも力まない

・骨格がスコンとハマる感じ

・最初は片腕ずつ練習するのもあり

 

細分化するとこれだけのことを同時にやるわけですから、誰でもすぐにできるわけではありません。

筋肉の動きで言うと、前鋸筋と肩のローテーターカフだけ収縮して、背中側の僧帽筋や菱形筋、広背筋は脱力。

もちろん大胸筋や小胸筋なども脱力です。

 

僕は毎晩寝る前に練習して、2週間くらいで感覚がつかめて、突然できるようになりました。

最初の頃は、ただ肩甲骨が寄るだけだったり、胸が力みすぎたりで全然でした。

これは立ててるつもりだけど全然ダメだった頃の様子。

肩甲骨が寝ているので「寝甲」というそう。

見た目だけでなく、機能的にも寝ていてスイッチOFFらしい。

 

立甲ができて、スイッチONになるとこう。

 

ネットやSNSにはさも簡単にやってるお兄さんお姉さんが多くて、「簡単なもんだ」と勘違いしますが、

簡単か難しいかはあなた次第なので、自分のペースで気長にやっていきましょう。

立甲が必ずしも良いわけではない理由【四足歩行動物と人間の違い】

立甲はパッと見ると凄そうで、さぞパフォーマンスに良いのだろうと思いがちですが、四つ這いでの立甲だけでは役に立ちません。

それはなんと言っても「人間は二足歩行動物だから」です。

やっぱり、二本の足で立った時にどれだけ動かせるかが重要です。

 

さっきは「四足歩行動物」に見習おうって書いてたじゃねーかと言われそうですが、、、

あれは僕の意見じゃないのであしからず。

 

四足歩行動物と人間はそもそもの骨格が違いすぎます。

前提が違い過ぎるので見習えば絶対的に良いというわけではないと思うんです。

四足歩行動物は縦に長い肋骨に対して人間は横に長い肋骨です。

元々の肩甲骨の付着位置も違いますし、上腕(前足)の骨の付き方も違います。

骨盤も後傾していますし、背骨のカーブも全然違います。

最も大きな違いは

あの子たち、鎖骨ないor退化してるやん

 

人間にはしっかりした鎖骨があって肩甲骨と繋がっています。

なので、人間が四つ這いになると鎖骨の動きが制限され、詰まりやすくなります。

その状態をキープしていることで鎖骨の緊張も生みやすくなります。

特に立甲を独学で練習し始めの頃は鎖骨付近に無駄な力みが入ってしまうことがあります。

鎖骨が制限されると肩甲骨も動きにくくなります。

鎖骨は身体操作でもかなり要になる骨なので、動きを制限してしまうことは唯一弱点かと思います。

というわけで、四つ這いで立甲の練習をする際は、鎖骨周りをセルフでもみほぐしておいてください。

それだけでも全然違います。

そういったことを前提として知っておいてもらえると良いかと思います。

 

四つ這いで立甲ができるようになるだけでもある程度可動域は高まりますが、それをいかにスポーツの場面でも使えるかが大切です。

・立位で腕を振った時や回した時にどれだけ肩甲骨を動かせるか

・動作中にどれだけ肩甲骨と腕の連動を実現できるか(甲腕一致・ゼロポジション)

そのあたりに着目して競技練習や立甲練習に取り組んでみてください。

 

終わりに

今後立甲を水泳にどう役立てていくかなど、またブログにてまとめようと思います。

いつ書くかは気まぐれなのであまり期待せずにお待ちください。

 

Yusan
パーソナルトレーニングの詳細は下記から

立甲もご希望であれば指導いたします!

 

 

参考文献:

肩甲骨が立てばパフォーマンスは上がる! 高岡英夫 2018年

 

 

 

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