水泳と肋骨のコンディショニング

皆さんは肋骨のコンディションはどないな感じですか?実は水泳と肋骨のコンディションは切っても切れない存在。肋骨は呼吸にも影響を与えますし、ストローク動作や姿勢の維持にも関係しています。今まで気にしたことが無かった方も、これを機に肋骨に少し目を向けていただければなと思います。

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肋骨とその周りの働き

肋骨は胸椎、胸骨と共に胸郭を形成しています。

肋骨の中には心臓や肺といった水泳でもおなじみの臓器が収納されています。

肋骨があることでこれらの臓器を守る働きがあります。

さらに、肋骨の周りについている(魚の中落ちみたいに)肋間筋、肋骨の下にドーム状についている横隔膜をはじめとした呼吸筋が肋骨の開閉を行うことで胸腔内圧が変化し、肺の伸縮が起こり、呼吸が可能になります。

 

肺は筋肉ではないので、自らの力で広がったり、縮んだりすることができません。

肋骨が広がると、胸腔内圧が陰圧になり、肺に空気が入ってきます。

一方、肋骨が閉じていくと陽圧になり(圧が高くなる)、肺から空気が出ていきます。

これが呼吸です。

つまり、肺の状態が良し悪しもですが、肋骨周りのコンディションの良し悪しも呼吸に関係していることがわかると思います。

腹式呼吸と胸式呼吸

呼吸には大きく2種類。

それが腹式呼吸と胸式呼吸です。

 

腹式呼吸は横隔膜の上下を使い、お腹、お尻の筋肉まで連動させています。お腹が膨らんだりへこんだりするのが特徴です。

胸式呼吸は、肋間筋をメインに使っており、肩が上下するような呼吸です。

 

どちらが良いとかは無く、普段使い分けて生きています。

ですが、姿勢や機能に問題があって常に肋骨が開きっぱなしのリブフレアと呼ばれる状態や、常に胸式呼吸をしているなど、偏った呼吸は問題になります。

呼吸にエラーがあると自律神経系の乱れで睡眠、メンタル、疲労回復などにデメリットが生じます。

泳ぐときの呼吸と肋骨

泳いでいる時は、基本的に胸式呼吸です。

姿勢を保つために腹部を引き込むように力を入れており、その状態をキープしています。

横隔膜を上下させてられません。

水泳時の胸式呼吸には、もう1つ特徴があります。

 

それは、水圧の影響があるということ。

体に水圧がかかるので、肋骨は常に閉じようとします。

水泳では胸郭を開いた状態(肋骨を広げる)をキープして泳ぎます。

ストリームラインでも、しっかり胸郭を開きます。

なぜか。

水圧で閉じようとするから。

閉じてしまうと、再び開くのが難しく、空気が入りにくいからです。

ですから、息を完全に吐ききってしまうと、泳ぐのはしんどいです。

肋骨が閉じて、次に入ってくる空気の量が減るから。

肋骨のコンディションが悪い人

肋骨のコンディションの良し悪しを判断する1つの方法として、腹式呼吸があります。

(肋骨折れてるとかはちょっと論外です。直してください。)

 

仰向けに寝転がって腹式呼吸をします。

膝を立てると行いやすいです。

チェックしたいのは下記の4点です。

腹式呼吸は吸気:呼気の長さが1:2になるようにゆっくり行ってください。

 

①息を吸うと同時にお腹が膨らむ。背中も膨らみ、地面を押せるのがベスト。

手をお腹の上に置くと分かりやすいです。

 

②息を吐いた時にお腹や背中がへこんでいく。

 

③胸に片手、お腹に片手を置く。お腹の上下と胸の上下の両方が起こっていればグッド。

 

④肋骨に両手を添える。吸気で肋骨が広がり、呼気で肋骨が閉じていくならグッド。

 

皆さんはいかがでしょうか?

肋骨きちんと動いているでしょうか?

動いていない場合は、人それぞれ原因がありますが、後の章で紹介するようなリリースやトレーニング等を行っていただければなと思います。

姿勢の崩れから来る肋骨のバッドコンディション

肋骨のコンディションは悪い姿勢が続くことからも起こります。

その一例として、背中が丸い姿勢(猫背や骨盤後傾、円背)があります。

腰が丸くなっているので、重力に従ってお腹の筋肉が潰れています。

お腹の筋肉が働いていないのです。

例えば、起始を肋骨に持つ腹斜筋が機能していないと、肋骨を閉じにくくなります。

また、腹斜筋は筋連結で肋骨周りの前鋸筋に繋がっており、そこからさらに様々な筋肉に繋がっていきます。

それらの筋肉もコンディションが悪くなり、呼吸にも影響が出ます。

他にも腹横筋(ドローインでつかう)が使えていないと、これもまた肋骨の開閉を邪魔しますし、腹式呼吸でお腹が使いにくくなります。

猫背や円背といった背中が丸くなって、肩が前に出た姿勢では大胸筋などの体の前面に付着する筋肉も硬くなりやすく、その状態が続くとこれまた肋骨が動きにくくなって呼吸が浅く速くなってしまいます。

 

逆に反り腰の人に多いのが、リブフレアと言われる状態です。

肋骨が開いたまま固定されている状態で、息を吐くときに閉じません。

常に肩で息をしがちです。

 

姿勢を正すことが解決策の1つですが、姿勢が崩れてしまうライフスタイル的要因、崩れていく順序、筋肉の状況は人それぞれですので、一言で解決策を提示することはできません。

 

筋肉をほぐす

使えていない筋肉、硬くなってしまった筋肉をほぐします。

セルフのリリース方法はオンライントレーニングでも結構核になりつつあるので、あまりたくさん公表できないので1つだけ。

 

まずは肋骨。

簡単です。

拳で、肋骨をガリガリと擦ります。

痛きもちいいくらいで。

左右の肋骨を横から満遍なく上下にこすってください。

 

呼吸がずいぶん楽になります。

他にも、胸のストレッチやお腹のストレッチをして頂くと良くなることがあります。

まずは腹式呼吸をできるようにしてからだ

水泳の呼吸は胸式呼吸と言いましたが、それでも基本は腹式呼吸だと思います。

まず腹式呼吸で肋骨の開閉を明確にコントロールできるようにすること。

腹式呼吸の練習は仰向けや座った姿勢で行うことが多いですが、感覚が掴みにくい人がいます。

 

そんな場合はクロコダイルブリージング。

うつ伏せでやってみてください。

背中、お腹の感覚がつかみやすいです。

 

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腹式呼吸、よくわからない方は仰向け、うつ伏せ、両方やってみるのも良いと思います。 呼吸って面白いですよね。 落ち着きのある人の方が、呼吸が深くゆっくりらしいですよ。 特に吸う息に対して吐く息が長い。 確かに呼吸が浅く吸ってばかりだとなんだか気分がせっかちになりますよね。 緊張している時に深呼吸をすると落ち着く そんな経験を通じてみんな感覚的には知ってるはず。 呼吸と自律神経系は密接に繋がっています。 緊張すると呼吸が浅く速くなる。 自律神経に影響を受けます。 でも、逆を返せば呼吸を整えれば自律神経を整えて気分のコントロールができる。 呼吸が速い時は交感神経優位 呼吸がゆっくりの時は副交感神経優位。 落ち着きが欲しいなら、呼吸を深く、長く吐く。 呼吸の深さは姿勢にも影響します。 呼吸が浅いと心と同じで、体も上ずった状態になります。 肋骨が閉じきらず、腹圧を高めるお腹周りの筋肉が機能しづらく、丹田も感じられず、不安定な状態になります。 呼吸をゆっくり、落ち着こう。 #呼吸 #パーソナルトレーニング #松ヶ崎 #地下鉄松ヶ崎駅 #腹式呼吸 #肋骨 #水泳 #競泳 #マスターズ水泳 #ジュニアスイマー

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水泳は水中で行うスポーツ

水泳は水中で行うスポーツ。

いつでも空気を吸えるわけではありません。

限られたタイミングで効率よく酸素を補給していくことが勝敗を分けていくと言ってもおかしくはないでしょう。

 

秋の陽気で眠気が止まらないので、今日はこの辺で。

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ではおやすみなさい。

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