【腕立て伏せの教科書】できない人向けにコツを細かく紹介

「腕立て伏せができないです。どうすればいいか教えてください。」って類の質問はネット上に溢れかえっているので、今回は腕立て伏せができるようになるために必要な要素を公開したいと思います。腕立て伏せができない人への解決策として「腕で押してはいけない、胸で押すんだ」とか、「継続して少しづつ強くなるべき」とかいろいろ言われています。どれも間違ってはいないのですが、もう少し細かいところや意識の順番、必要な要素などはあまり知ることができません。

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それをこの記事では書こうと思います。

 

腕立て伏せの効果を求める前にまずは「できるようになろう」

腕立て伏せの効果と言えば、上腕三頭筋、大胸筋を中心とした上半身の筋力強化が代表的です。

それに付随したダイエット効果や競技力向上などなど様々な効果が期待されます。

また、腕や胸に筋肉をつけて見た目を良くしたい人(ボディメイク)にとっても有効な種目となります。

 

もちろんそういった効果を期待して腕立て伏せに取り組んでもらえれば良いのですが、、、、

まずは効果より先に「腕立て伏せができるようになること」に焦点を置いてください。

 

特にボディメイクがしたい人の場合、「ターゲット部位に効かせること」は大切になってきます。

ですが、「効かせる」とか「大胸筋を意識して大胸筋で押す」なんてことはもう少し余裕が出てからでいいと思います。

余裕がまだない、もしくは腕立て伏せ自体ができないのに、特定の筋肉を意識して押すのは難しいです。

特定の筋肉を意識して押しても、腕立て伏せができるようになるわけではありません。

そもそも人間は内部より外部に意識を置く方が強い力を自然に出しやすいので、初心者が大胸筋に意識を置くことはナンセンス。

これについては後で詳しく書きます。

 

最初はとにかく、見本通りの形で正しい動作ができるようになることを目指します。

そのために必要な要素を今から紹介していきます。

後でも言いますが、できない場合はまず膝をついた体勢で良いので練習・トレーニングしてみてください。

①スタート姿勢はかなり重要

腕立て伏せ完成の第一歩はまずスタート姿勢です。

体を自然な範囲でまっすぐに保つこの姿勢は、腕立て伏せ以外の種目でも基本となります。

姿勢が乱れると体に力が入りずらく、効率良く地面を押せません。

この姿勢は腕立て伏せをする時に常にキープです。

 

・手幅は肩幅より若干広く、やや外に開き気味(逆八の字)

・お尻とお腹を締める、絞る

・左右の肩甲骨が寄ってしまわないように、外へ開くようにしておき、上腕と前腕を伝って地面を押しておく

・肩甲骨が離れすぎもダメなので、以下2つの意識を持って、力を拮抗させてバランスを取る

①手根骨を小指回りの方向(外回り)に、地面へねじ込む意識を持つ

②肩を少しだけ外回りにねじ込んで、脇と肋骨を絞る意識を持つ

・その結果、肘が斜め後ろを向く

 

・手のひらをしっかり開きながらも地面をつかむ意識を持つ

・踵をしっかり踏み込む→手のひらと足先で力を拮抗させる

 

・首はまっすぐで、視線は真下~やや前

・肩、首をすくめない

力の入れ方、意識の持ち方のイメージはこんな感じです。

矢印の大きさはテキトーですが、力の釣り合いを意識してみて下さい。

 

普段意識していなかった人はこの姿勢を取るだけでもしんどいかもしれません。

最低でもこの姿勢を20~30秒、できれば60秒はキープできるようになってもらいたいです。

同じ要領で、肘をついた状態でもできるようになると、腕立て完成に大きく近づきます。

 

姿勢の維持には個人に応じたアプローチが必要ですが、あんまり体型や姿勢別に書いてると終わらないから、ほどほどにしておきます。

②特定部位の意識ではなく、全身で地面を押す意識

腕立て伏せがまだできない人は、まずは形です。

特定の筋肉に効かせるのは後です。

腕立て伏せをする時は前章で解説した真っ直ぐな姿勢を常に保ちます。

だからスタート姿勢を20秒くらいは最低でもキープできて欲しいです。

 

動作の形としては、肘を曲げた状態を上から見た時に肩と肘が平行ではなく、45°くらいです。

これ僕です(笑)

 

結果として、横から見ると肘は肩より後ろに位置します。

これは先に紹介した脇と肋骨を絞る意識を抜かないことが重要です。

 

体は常にまっすぐ、地面と平行なまま上下するイメージ。

腕立て伏せがまだできない人は、2つの意識で押す動作を行います。(最初は膝付きでOKです)

①全身を使って地面を押す

②地面を強く押す

全身を使うと言うと、何とか体をよじってでも上げようと勘違いされがちですが、ちょっと違います。

上の図のようにまっすぐな姿勢を保ったまま、全身を一枚の板ととらえて、面で押す感じです。

 

上がらなかったら無理に体をよじってあげなくても良いです。

押せるところまで押して、姿勢が崩れたり限界が来たらペタンと潰れてもらってOKです。

最初から深く沈む必要もありません。

少しづつ深く沈めるようになれたらOKです。

そして、体に力を入れることよりも、地面を強く押すことに注力してください。

外部に意識を持った方が力みなく自然な動きで大きな力が出ます。

腕立て伏せだけでなく、スクワットなどでも、脚に力を込める意識よりも地面を強く押す意識の方が効率よく強く押すことができます。

 

胸や腕に筋肉をつけて体を大きくしたいという人にとって、特定の筋肉を意識しないことは一見遠回りのようですが、大丈夫です。

腕立て伏せという動作を正しくできれば、嫌でも胸や腕の筋肉は使われて、ベースとなる筋力、筋肉は発達します。

現在は一回もできない状態なのであれば、それだけでも大きな発達です。

動作ができるようになって、ベースができてきてから、特定部位を意識します。

そうすることで筋肉の発達が加速します。

まずは効率よく動作を完遂できることが先です。

 

③腕立て伏せの正しい手と腕の使い方・押し方

腕立て伏せを行う時の手と腕の意識は意外と知られていません。

最終的に力を伝える場所は地面であり、地面と接しているのは手のひらだけです。

力の伝わりやすい状態を作ってあげてください。

 

まずは地面をつかむ意識です。

手のひら全体(指の先まで全部)はしっかり地面に付けます。

その状態から地面に吸着させるようにしてしっかり地面をつかみます。

 

次は手根の意識です。

小指側(外回り)+地面にねじ込みます。

ねじ込むというのは、手を動かすわけではなく、力の方向です。

手のひら全体で押しますが、掌底をくらわす感じで、手根をメインに地面を押します。

そうすることで前腕骨と上腕骨からの力をダイレクトに伝えることができます。

④まずは膝つき姿勢で良いので①~③を意識して強化していく

ここまで腕立て伏せに必要な要素をたくさん紹介しましたが、一度に全て意識することはもちろん無理です。

今まで腕立て伏せができなかった人が1日2日でできるようになることもありません。

これからトレーニングしていく中で、毎回1個ずつでもいいから意識して頂ければ良いと思います。

いきなり腕立て伏せをするのは難しいので、最初は膝をついた姿勢からトレーニングしていって下さい。

 

トレーニングの順番の例としては

第1段階:膝つきのスタート姿勢キープ、行けるとこまで膝つき腕立て伏せ

第2段階:スタート姿勢キープ、行けるとこまで膝つき腕立て伏せ

第3段階:スタート姿勢キープ、肘つきのプランク、行けるところまで腕立て伏せ

第4段階:最終的にはアゴが地面につくまで下がって腕立て伏せができるといいかな

 

腕の力も大切ですが、姿勢が乱れると効率よく地面を押せなくなります。

プランクやスタート姿勢のキープなどスタビライゼーションと言われるトレーニングもしっかりやりこんでもらうと効果的です。

腕立て伏せの効果を最大限にするために

腕立て伏せが早くできるようになりたいとか、ダイエット効果やボディメイク効果を早く得たい場合はどうすれば良いか簡単に紹介しておきます。

 

腕立て伏せによる筋肉痛との向き合い方

トレーニングをすると初心者のうちは特に酷い筋肉痛来る場合があります。

次の日だけでなく、1週間くらい痛い場合もあります。

トレーニングのクールダウンにストレッチやセルフマッサージを取り入れるとDOMS(遅発性筋痛:いわゆる筋肉痛)の発生が和らぐということが言われています。

時間に余裕のある方はストレッチを取り入れてみてください。

 

筋肉痛でもトレーニングをしてもいいかどうかは、「できるならやってもOKです」。

無理する必要はありませんが、自分ができそうなのであればやって頂いてOKです。

 

腕立て伏せは毎日やってもいいのか

毎日日課として腕立て伏せをしている人だっています。

なので、毎日やるのがダメというわけではありません。

でも、毎日やるのは最初はハードルが高く続かないかもしれません。

なんせ体は痛いし、しんどいし。

わざわざつらいことをするのがトレーニングです。

3日坊主になるくらいなら、筋肉痛が取れて体が回復してからでOKだと思います。

まずは週1回でも続けることが大切です。

現実的には2~3日に1回が疲労とのバランスが取れて程よいはずです。

腕立て伏せの消費カロリーは大きいのか?

ダイエットをする人にとって消費カロリーは気になる問題ですよね。

ですが腕立て伏せ1回1回の消費カロリーは決して多いものではありません。

単純にカロリーを消費したいのであれば、走ったり泳いだりする方が効率は良いです。

 

まとめ:自重と言えど体を使うのは奥が深い

腕立て伏せだけでこんなにもいっぱい文字を打つことになろうとは、、、、。

たとえ自重トレーニングと言えど奥が深いです。

体は動かせば動かすほどに新発見があります。

 

そして最後にひとことふたこと。

トレーニングを継続していくことが腕立て伏せ完成への近道です。

即効性を求める今の時代、じっくり粘り強く続けることの大切さを忘れがちです。

 

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そうは言っても、難しいんだよなぁ(笑)

 

 

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