【競泳・考察】視覚の調整から泳ぎのズレにアプローチする。

泳ぐときにどこを見ているか、どう見えているか。多かれ少なかれ泳ぎの中で「目」について注目したことがあると思います。でも、その「目」で見ている情報は正確でしょうか?目線を調整することで泳ぎの感覚も変わります。

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「真下を見て泳ぎなさい」と言われたとします。

でも、あなたが見えている真下は本当に真下でしょうか?

もし真下の認識がズレていて、イメージは真下を見ているけど、実際は斜め右だったら?

視覚からの情報で姿勢を制御しようとしたのに、それがズレている。

真っ直ぐ泳げない。

 

視線からフォームを調整しようとするアプローチはよくあると思います。

「〇〇を見る」といった感じ。

でも、そもそもの機能が低く、基準もおかしいと無理なんです。

 

今日はそんな話をしていきたいと思います。

今回の内容はまだあくまでも考察段階です。毎度のことですが、成果を保証する物ではありません。

目の運動

人は外界の情報の9割以上を視覚から得ているとも言われています。

それくらい目には頼っている私たち。

じゃあ、この目の機能にズレがあると、、、、。

 

もちろん、運動のパフォーマンスに影響が出ますよね。

 

予め言っておきますが、ここで言う「目の機能」は視力ではありません。

目で物を追うとか、視界の広さとか、情報の正確さの話です。

 

目も他の体のパーツと同様に筋肉によって動きが制御されています。

(目の筋肉による眼球の運動→以下「眼球運動」)

目の筋肉を動かす機能は眼球運動に影響を与えますし、

体の他の部位同様、「こう動いている」というイメージと実際の動きのギャップも目の情報の正確さに影響を与えます。

 

ちなみに目の筋肉と頭部を動かす筋肉はバラバラに動きます。

その機能の高さは目の機能の高さに大きく関わっています。

 

目の機能には3種類あります。

簡単に説明します。

 

1.VOR(前庭動眼反射)

頭部が動いた場合、それとは反対方向に眼球が動くことです。

そうすることで空間に対して眼球の向きを一定に保つことができます。

例えば、下の点をずっと見ながら首を左右に動かしてみてください。

 

 

 

 

この時の運動です。

三半規管で有名な前庭感覚(バランスや姿勢制御)も使うので

あまりやりすぎると気持ち悪くなります。

程々に。

 

2.PEM(追従性眼球運動)

今度は頭部を固定して、目だけで対象物を追いかける眼球運動です。

例えば、自分の指を1本立て、視界の中でぐるぐると動かして見てください。

頭を動かさずにその指を目だけで追いかけます。

この時の運動です。

泳いでいる時、頭の位置はそのままで前方の壁を確認しようとするとこの眼球運動を使います。

これができなさすぎると、頭部まで動いて姿勢が崩れて、、、、、みたいな。

 

3.SEM(サッケード)

見たい対象に高速で眼球を動かす運動です。

文章を読んでいる時に次の行へ視線を移す時に使うような運動です。

 

我々スイマーが特に大切なのは1、2かなと思います。

頭部が動いても視線を一定にし、頭部が動かない場合でも目だけが動く。

いずれの場合にも共通しているのが、目を動かす筋肉と、頭部を動かす筋肉をバラバラに使えること。

もしくは必要に応じて一緒に使えること。

この機能が低いと姿勢の制御をはじめとしたパフォーマンスに影響が出てくることが考えられます。

目だけを動かしているつもりが頭部も動いているとか、その逆とか。

 

認識のズレ

前章で紹介した眼球の運動に加えて、イメージと現実のギャップも存在します。

自分が正面を見ていると思っていても、少し下や右だったり、正面に物が飛んできたと思っていたら、少し上だったり。

日常生活における目線の癖や、普段の姿勢の影響など様々な要因が考えられますが、こういったズレをできるだけ小さくしたいところ。

最初にも言いましたが外界の情報の多くを視覚から得ている人間。

 

そこにズレが生じては高いパフォーマンスを発揮するのを邪魔します。

 

これが、「視線によるアプローチでフォームの調整がバグる理由」だと思います。

 

真っ直ぐの「つもり」でずっと泳ぐことになるかもしれません。

バランスを取れている「つもり」で泳ぐことになるかもしれません。

また、眼球運動をはじめ、自分の体のイメージ(ボディイメージ)と現実のギャップの差が小さくなることは可動域の改善や筋力の向上にもつながります。

 

そのための対策として眼球運動の調整を行います。

眼球運動を調整してズレを修正

というわけで、簡単なワークを紹介しておきます。

まずは、前庭動眼反射の機能を調整し、「正面」の再調整をします。

自分の指でも、ペンでも、ゴーグルの曇り止めでもなんでも構いません。

まずは、両目の真ん中に触れます。

そこから真っ直ぐ前に30〜40cm離します。

 

そこから目を離さずに、頭を左右に向けたり、顎をあげたり引いたりします。

ずっと指なりなんなりを見ていてくださいね。

上下で10回、左右で10回くらいでOKです。

 

個人差はありますが、やる前と後とでは見える感覚が全然違います。

 

ちなみに僕は泳ぐ前にジャグジーで自分の前に座っていたおじさんの後頭部でやりました。

完全に変人です。

 

次、その指なりなんなりを視界の中で右回り左回りでゆっくりぐるぐると回します。

頭を動かさずに、それを目だけで追います。

追従性眼球運動ですね。

 

まあ、調整はこんな感じ。

泳ぐ前にやっても良いですし、練習中にたまにやって調整しても良いと思います。

調整もたいせつですが、自分がズレているという認識をするのも大切。

今自分が見ているところは本当に正面か、目だけでどこまで追えるか、頭部と目の動きをバラバラにできるか、普段から気にして見てください。

 

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今回の内容はまだあくまでも考察段階です。毎度のことですが、成果を保証する物ではありません。

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