先日EBウイルスってのに感染して伝染性単核球症を発症して入院しました。あまり知られていない病気ですが、めっちゃつらかったのでその時の話をしていきます。
全ての始まりはここからでした。
そして2~3日安静にしていたのですが、喉の痛みは引いたものの、頭痛が全く良くならない!それどころか痛み強くなってきてるやん…。
それでも「風邪は寝れば治る」と信じてやまない僕なので、さらに2日くらい安静にすることに。(今思えば風邪じゃなかった 笑)
ところが頭痛は酷くなる一方…。歩く振動だけでも痛い…振り向くだけでも痛い…味わったことのない頭痛が…。そして発症から1週間ほど経った朝。直感でわかりました。
近くの内科に行くことに。そして診察待ちの時でした。相変わらず頭痛がしていたのですが、ついには吐き気まで…オェ…。座ってることすらつらくてベッドに寝かせてもらいました。測ってみると熱は38.6℃も!なんと…
診察の結果、大きな病院で詳しく調べてもらった方が良いと先生に言われ近くの総合病院へ。
頭痛と発熱が酷く、髄膜炎の疑いがあると診断されました…。まじか…風邪じゃないのか…まじかぁ…。
その後血液検査の結果から、ウイルス性の髄膜炎の疑いが強いということで、頭痛と発熱が収まるまで入院になりました。
血液検査では白血球数、炎症の数値などが正常よりかなり高くなっていました。髄膜炎とは脳の髄膜にウイルスや細菌が入ってしまい炎症が起こる病気です。
髄膜炎(ずいまくえん)とは、髄膜(脳および脊髄を覆う保護膜)に炎症が生じた状態である。脳膜炎、脳脊髄膜炎ともいう。炎症はウイルスや細菌をはじめとする微生物感染に起因し、薬品が原因となることもある。髄膜炎は炎症部位と脳や脊髄との近接度合いによっては生命の危険があるため、救急疾患に分類される。
Wikipedia より引用
細菌性の場合は重症になりやすいようですが、この時は幸いにもウイルス性の髄膜炎で点滴や痛み止めといった対処療法だけで治るとのことで少しホッとしていました。後からあんなことになるとは知らずに…。
入院して1週間くらいでしょうか。頭痛や発熱が収まり、退院することに。後は1~2週間家で安静にしていればOKとのこと。
その言葉を信じて安静にしていました。退院から3日くらい経つと結構元気になり、来週からは普段通りの生活に戻れるかな~なんて思ってた次の日でした。
最初はエアコンのせいで乾燥してたのかなぁなんて考えていましたが、次の日になるとさらに痛い。また次の日になると激痛に!
痛すぎて唾も飲み込めない!!食べたり飲んだりも激痛で過酷すぎる!!
何これ…
人生で味わったことのない喉の痛みでした。風邪の喉痛の100倍(主観)くらい!!唾を飲み込むたびに包丁で喉を斬られてるんじゃないかってくらい痛い…斬られたことはないけど。夜も眠れません。唾液が溜まって無意識のうちに飲み込むだけで激痛で目が覚めるんです…笑
そして何となく鏡で喉の奥を見てみると扁桃のあたりに白い膿のようなものが左右に1つずつ。
後から聞いたのですが、白苔と呼ばれる膿らしいです。ここが痛いのか…。いや、ほんとに痛い。何あれ。まだ人類はあの痛みを表現する言葉を発明してないと思う。
次の日また病院に行くことに。
病院にはタクシーで行ったのですが、しんどいって言ってるのにタクシーのおっちゃんの「この世には男と女しかいない話」を聞かされ、行くだけで力尽きました。
深い話やったけど今じゃないいいいいいい
そのせいか(たぶん関係ない)診察まで体力が持たず、即ベッドに寝かされ点滴。熱は39℃近くになっていました。ベッドで寝ている間に診察と血液検査が行われ、しばらくしてから検査結果を持って先生が登場。
白血球数や炎症の数値、肝臓の数値がまたまた爆上がりしていて、なんらかのウイルスに感染しているとの結果報告を受けました。そして衝撃の一言。
ファッ⁈
いやいやいやいや、そんなわけありません。断じてありません。
てことをお伝えしました。ビックリするわ、、、、、、。
先生曰く、症状と血液検査から考えられる可能性として、EBウイルス、サイトメガロウイルス、そしてHIVの可能性があるとのこと。だから聞かれたのかぁ。まぁ、僕がそんな男ではなかったので性感染症の可能性はカケラもないので3つ目はもちろん除外されました。
とりあえず喉が痛くて何も食べれないし、熱も酷い。そして退院してから数日で体調が急変したので詳しく調べる必要があるので…
またまた即入院。
入院後の血液検査でEBウイルス感染による伝染性単核球症と診断されました。
聞いたことない名前に突然不安になったのを覚えています。
EBウイルスとはエプスタイン・バール・ウイルスの略で、ヘルペスウイルスの一種。伝染性単核球症の原因ウイルスとして知られています。
EBウイルス(EBV, Epstein-Barr virus)は一般には唾液を介して伝搬する。出生後しばらくは母親からの受動免疫(移行抗体)により防御されているが、半年後頃から、おそらく母親を含めた家族からと思われる感染が始まり、2〜3歳までには感染率は70%前後に達する。乳幼児期の感染の割合は国・生活レベルによって異なり、例えばアメリカの白人におけるこの時期の感染リスクは20%前後と報告されている。乳幼児期の初感染は無症候もしくは低症候性に推移し、感染に気づかないことも多い。最終的に、日本では成人までに90%〜ほぼ100%の人が唾液や性分泌液等を介してEBVに感染する。巧妙に潜伏、また時に応じて再活性化を来たして維持拡大を図るため、ウイルスは終生にわたって持続感染し排除されない。EBVの主要な感染細胞はB細胞や上皮系細胞であるが、その他T細胞・NK細胞にも感染しうる。
伝染性単核球症
青年期以降にキス等による唾液の交換を介してEBVに初感染すると、伝染性単核球症(infectious mononucleosis;IM)俗にいう「キス病」を発症することがある。倦怠、発熱、リンパ節腫脹、咽頭炎、肝脾腫などを主徴とし、通常は一週間から一ヶ月程度で治癒する。欧米では乳幼児期のIMは極めて稀であるが、日本ではしばしば認められる。
Wikipediaより引用
そして稀に髄膜炎のような症状も出るらしく、もしかすると前回の入院もただの髄膜炎ではなくこいつが原因だったかもしれないとのこと!
ほとんどの人は子供の時に感染して無害か軽症で気付かない。大人で初感染して重症化するのは稀なケース。そして頭が痛い。そりゃ髄膜炎って思うよね(笑)
EBウイルスには薬がなく、身体からウイルスが無くなるのを待つしかないそう。だから「喉が痛すぎで何も食べれないので点滴をする」、「痛すぎて眠れないので痛み止めを服用する」といった対処療法しかない。僕も入院して数日は点滴と痛み止めを続けていました。ちなみに痛み止めを飲んだところで、100が90くらいになるだけで喉は超絶痛いです(笑)
伝染性単核球症の症状として脾臓が大きくなる「脾腫」というのがあるらしく、エコーで検査することに。
案の定腫れてました。通常の1.5倍くらい。そして先生
ぬぁっ⁈
破裂⁈
え、僕の脾臓破裂するの?!…怖っ…。
今までそこそこ健康体だったので、内臓に爆弾搭載なんて怖すぎました。ひえぇぇ…。まぁ、激しいスポーツしたりぶつけたりしない限り大丈夫そうなので。破裂する確率は1~1.5%くらいらしい。
まぁそんなこんなで入院生活。
喉の痛みが完全に引いたのは入院して1週間くらい。EBウイルスのせいで喉に激痛が出た時からだと2週間くらい。結構な期間でした。入院して5日目くらいには、痛いながらも食べれるようになり、お粥などの病院食や差入れのゼリーなんかを食べてました。
熱も入院して1週間くらいは37~38℃を行ったり来たり。特に夜になると熱が上がって喉の痛みが強くなる。時々看護師さんが痛み止めを忘れていると、ナースコールで
カスカスの瀕死ボイスで救援要請してました。
入院して1週間を過ぎたあたりで喉や熱が収まってきて体は少し楽になりましたが、その後もずっと微熱でした。たまに38℃くらいになったり。でもまぁ喉の痛みは取れたし、もう治るかなぁなんて思ってたら…
脇腹が気持ち悪い…。痛くはないけど張るような違和感があるような…。
そうです脾腫です。すごい気持ち悪いです。ベッドの横の物を取ろうとして体を少し捻るだけでも痛いというか違和感が…。これは退院してからもしばらく続きました。
入院中も毎日のように血液検査が行われました。入院して1週間くらいで白血球数や炎症の数値は正常に戻ったのですが…。肝臓の数値だけなかなか正常に戻らない。日に日に少しずつ良くなっているのですがめっちゃ遅い。
通常は2ケタらしいのですが、入院初日は540くらい行ってました(笑)数字振り切ってて笑うしかなかったです。1週間くらい経ってもまだ230くらい(しっかり異常値)あったのですが、「わーいめっちゃ下がってる」と完全に感覚が麻痺。
EBウイルスによる伝染性単核球症では特有の倦怠感や眠気があるみたいで、僕も毎日ダルくてダルくて仕方ありませんでした。熱が下がってくると何かしようと思うんですが倦怠感で何もできない。これも肝臓の数値が悪いから、つまり機能が落ちてるからなのかなぁなんて思います。回復に1番時間がかかったのが肝臓と脾臓。
肝心要・肝腎要
というように肝臓って大切な器官なんですね。1度ダメージをくらうとなかなか復活しない。体はダルい。皆さんも肝臓大切にして下さいね。
そんなこんなで入院から11日後になんとか退院できました。その後もしばらくは自宅で安静に。ちなみに今がその期間で、いつ頃復活できることやら…。1回目の入院から約1ヶ月間、ほとんど病院での生活でした。本来子どもの時に罹っておく病気って沢山ありますが、大人になって初感染すると本当に酷いんですね…。
伝染性単核球症は別名 キス病 とも言われ、唾液感染がほとんどだそう。なんか感染した人がキス魔みたいやん…。断じてそうとは限らないからね!!笑
キスは一例で、友達同士の回し飲みなどでも感染するみたいです。そして潜伏期間が4~6週間で長く、僕もどこからもらってきたのかわかんないです。しかもなんで今頃…。この20年ちょっと生きてきて感染する機会はいくらでもあったのに、悪い意味で奇跡的に感染しなかったんでしょうか…。
最近では乳幼児期の過ごし方が清潔になってきた反面、大人になってからEBウイルスに感染して重症化する人も年々増えてきているみたいです。ごくごく稀に亡くなる人も…。
以上が僕のEBウイルス体験談でした~
入院時に筋力が悲しいまでに落ちた話はこちらです。