強い力を出そうと思って力んでしまうと逆効果です。まずは力を抜く練習から始めましょう。力を抜くことは大事な場面での心身のコントロールにつながります。
もっと上手に泳げるようになりたい。試合で良い結果を出したい。
水泳を頑張る理由は人それぞれ。
どんな理由にせよ、「パフォーマンス」を高めたいのには変わりなく、そのための道筋は同じです。
どこまでいくかの程度が違うだけ。
アスリートの人が山頂を目指すとすれば、
健康維持の人は3合目とか。
水泳を習いたての子は1合目とか。
なんだかそんなイメージ。
いずれの場合にもまずは「力を抜く」ということから始まります。
緊張の抑制
「緊張してガチガチ」
「不安でガチガチ」
文字通り、そんな状況では身も心もガチガチ。
筋肉は短縮しようとし、体は縮こまります。
柔軟性なんて出ないし、強い力も出せないし。
体は思う通りに動かない。
精神的な状態が体に影響を与えるのは当然のこと。
「心身一如」
ガチガチな状態では、本番はもちろん日々の練習でも良い状態で動けないわけですから、なかなか上手になれません。
パフォーマンスはまず力を抜くことから。
一発勝負の試合も、積み重ねの練習も。
なぜ力が入る?
では、なぜ力が入るのでしょうか。
本番に緊張して力が入る場合と、普段から力んでいる場合があるように思えます。
本番に力が入って上手くいかない場合の対処については、下記の記事を参考にしてください。
今回は普段から力が入っている場合について深掘りしてみたい。
普段から力んでいるのには、性格や習慣が大きく関わっています。
さらには心から体に来る場合もあるし、体から心へ影響を与えている場合もあると思います。
普段から緊張を余儀なくされている仕事をしていて、息を抜く暇もないと、まずが心が緊張し
そして体も緊張してしまう。
もちろん、勉強や習い事がハードであれば、子どもでもこの傾向は出ます。
性格的なところも大きい。
几帳面すぎたり真面目すぎたりすると、ついつい力が入りがち。
習慣は他にもあります。
スマホ、PC、ゲーム機などの画面を見ている時間が長いと交感神経が優位なってばかり。
リラックスできず、常に心身が緊張(ドキドキとはまた違ったニュアンスっですが)してしまいます。
そんな状態で練習に向かう。
するとどうなるか。
余計な力を抜くことはパフォーマンスの根底にある要素。
土台です。
土台が満たされていないので、その上にある柔軟性の獲得や技術の獲得は難しくなります。
分かりやすい例だと、力んだ状態でストレッチをしても、全然伸びない。
むしろ余計に筋肉は短縮しようとするかもしれません。
実体験を少し話すよ
ここで少し実体験を。
ついこの前ですよ。
その時は結構忙しくて、パソコンでのデスクワーク(主にブログ)も多くて。
そろそろ限界だなあと思ったけれど、もう少しやりたくて。
そしたら、なぜか坐骨神経痛になり、自律神経は一時的に失調し、肩はガチガチに凝り(笑)
普段はリラックスするための習慣を持っていたのですが、その期間はそれすらもできませんでした。
あ、これは流石にまずい。
そう思って知り合いの針灸院に。
施術中、先生に「お尻の力抜いてや」と言われるも、抜けない。
僕「抜けないんですよ」
先生「いや、これ明らかに随意収縮(自分の意思で力を入れてる)やんか 笑」
僕「本当に無理!それができたらここに来てない!」
(深呼吸して落ち着き、少しずつ力が抜けていく)
これ、本当です。
脱力するという筋肉のコントロールができなくなっていたんです。
この状態で練習をして、果たして良い泳ぎができるでしょうか?
リラックスする時間を確保
意識的にリラックスする習慣の確保は必須です。
ゆっくり腹式呼吸をする。
ゆっくり湯船に浸かる。
ゴロンと仰向けになって何も考えない。
痛くないマッサージをしてもらう。
すごい大事。
緊張が取れるだけでも、体は動きやすくなるし、柔軟性も上がる。
まずはそこから。
それがあって初めて、動きがどうとかって話になってくる。
真面目な人ほど、もっとやらなきゃと思ってしまう。でも、力を抜くこと。
それもまた水泳。