涼しくなってきまして(人によってはもう寒いかも?)、外も歩きやすくなりました。
最近歩いていて重要と感じることが2つあります。
それは、
・空と地面を感じること
・心と体のバランス
です。
運動を指導する立場として、日々いろいろと勉強をします。
本を読んだり、人から聞いたり、自分で動いたり、指導する中で発見や試行錯誤があったり。
その一環として「身体操作」についても日々学んでいます。
文字通り身体をどう操作するかについてです。
勘が良い、運動神経が良い、達人と呼ばれる人は先天的か後天的か「身体操作」に長けています。
運動を教える立場としては特定の競技のスキルを教えるだけでなく、これも教えねばなりません。
むしろ、それができていないと本当の意味で競技スキルを教えることができない気がします。
そして「身体操作論」というのは人(達人とか先生とかコーチとか言われる人)によって様々です。
表現が違うだけで、同じことを言っている場合も有れば、全く違うことを言っていることもあります。
でも、どの身体操作論にも必ず共通して言われるのがこの2つです。
・空と地面を感じること
・心と体のバランス
2つとも根底としてあるのは、「人間は自然の一部だ」ということ。
これだけ便利になって、機械とコンクリートに囲まれた生活でいきなりそれを意識しろと言われても無理かもしれませんが。
でも、今の人類(ホモサピエンス)が何十万年前に誕生してから、特に姿かたちも能力も変わってないんです。
つまり、自然の一部として生きていくことで本来の力が発揮されるという。
その基本となるのが空と地面を感じ、心と体のバランスを取ることです。
「地面を感じる」にも、人それぞれの表現があります。
「足の裏から地面に根っこが生えているイメージ」
とか
「地面に吸着している」
とか
「地球の中心に引かれているイメージを持つ」
などなど。
まぁいずれにせよ、しっかり地に足のついた状態、地面に引っ張られているのを感じるということです。
しかし物事には常に、対になる存在があります。
地面だけを意識しているとバランスが崩れます。
地面と対局にあるのが空です。
地面に引っ張られるのと同じだけ空にも引かれるイメージを持ちます。
これでバランスが取れ、姿勢も心なしかよくなった感じがします。
心と体のバランス。
これも非常に難しいのですが、例えば集中はするけど固執はしないこと。
尚且つ、気が張り巡らされていることかなと思います。
例えば、歩いている時にスマホを見ている歩きスマホ。
心はスマホに向いていて、体は歩きに向いている。
これでは良い姿勢で歩くことはできません。
もちろん心がスマホに向いているので周囲に気が張り巡らされることもありません。
すると、人とすれ違う時に避けれない、車が飛び出してきても気が付かない。
野生(10万年前)なら死んでます。
戦国時代なら速攻で討ち死。
江戸末期なら辻斬りに気付かず殺されています。
だからと言って、歩くことに全集中しようとすると、それは固執に繋がります。
それはそれで周囲が見えなくなります。
ほどほどに集中(歩くときは歩くくらいの感じ)しつつ、固執はしないことで周囲に気を張り巡らせることが自然な形かなと思います。
難しいですね。
難しいですが、地面と空を意識し、心と体のバランスを取りながら歩いています。
そうすると思わぬ発見があったり、気分がスッとしたりします。
そして、この基本ができていないとスポーツや運動で行う、より複雑な身体操作はできないと思います。
皆さんも気が向いた時で良いので、地面と空を感じてみてください。
歩くときはスマホばかりに気を取られず歩くことを楽しみ、外の世界に気を張り巡らせてみてください。