泳いでいると脚が攣る原因ははっきりとしているわけではありませんが、いくつかの可能性があります。対策としては、①ミネラルが十分に取れる食事、②水分管理、③日々のケア、④練習強度を考えることです。
皆さんは泳いでいる時によく脚が攣りますか?
僕は中学生くらいからしょっちゅう攣るし、肉離れするしで大変でした。
なぜ水泳で脚が攣るかは、まだ明確に分かっていないそうですが、考えられるメカニズムと対策をご紹介したいと思います。
私の事例と共にご紹介します!
中学生からしょっちゅう足を攣るようになった僕
忘れもしません、あれは中学3年の時の練習でした。
隣を泳ぐのはめっちゃ速い高校生のお姉さん。
お姉さんバテてきていたので、今なら勝てそうと意気揚々と泳いでいたその時でした。
ふくらはぎに今まで経験したことの無い激痛。
そして、痛すぎて泳いでいられない。
脚が動かず、プールから上がるのも重労働。
何が起こったかわからず、ポカーンとするチームメイト。
1人うずくまる尾崎少年。
脚攣ったんだろうと、特にケアもしないコーチ(怒)
はい、脚引きずって帰りましたよ。
翌日病院行ってエコー(?)を撮影したら、しっかり断裂している私の腓腹筋。
それからでした。
少し練習がハードになったり、量が増えて疲労が溜まってきたりするとすぐにふくらはぎを攣るようになりました。
脚を攣った回数は数知れず。
時々肉離れも再発。
チームメイトも「いつものことかぁ」と冷静に尾崎を引きずって帰る始末。
どこからか、すかさず運ばれて来る保冷剤。
今でもケアを少しでもサボると、脚が攣る瞬間が分かります。
今はすぐに泳ぐのを辞めます。
肉離れと痙攣(攣る)は別のものですが、僕の場合は1回の肉離れの経験から、痙攣を頻発するようになりました。
ちなみに、一回攣ると1週間くらい痛くて泳げませんでした。
とにかく、ふくらはぎのトラブルが多い青春でした。
どうして足を攣るのか&対策方法
運動で足を攣るなどの筋肉の痙攣について、そのメカニズムははっきりと解明されていません。
可能性として考えられているのは、
①ミネラル、水分の不足
②疲労
③運動強度の問題
④これまでの攣った経験
などなど多岐にわたります(*1)。
まずはミネラルと水分不足から考えていきましょう。
①ミネラルと水分不足
脚が攣ることに関係するミネラルはマグネシウムやカルシウムだと言われています。
こういった筋の収縮や弛緩に関係するミネラルが不足すると脚が攣りやすくなるそうです。
筋肉のスムーズな動きに対して必要であるということは分かっているのですが、果たして攣ることに関してどれほど関係しているかは明確ではないようです。
水分に関しても同様です。
でも、全く関係ないということは無いので、対策をしてみて改善すれば自分にとってはそれが原因だったと言えるでしょう。
ミネラルは天然塩の摂取、良質な野菜、魚介類の食事量を今より多めにしてみるなど。
改善すればそれで良いと思います。
スポーツドリンクに関しては、特にメリットが無いというか、体によく無い物も入っているのであまりおすすめしません。
水分摂取量は、練習前後に体重を計測すると分かりやすいです。
練習後に体重が大きく減らないくらいの量を飲みます。
1kg減っているなら、1リットル程度必要になります。
ただ、水分の適切な量は個人差があるので、自分の体と相談しながらになります。
ちなみに僕は、どれだけミネラルと水分を徹底しても、いつでも痙攣できます(笑)
(なんの自慢や)
僕の原因はそこじゃないのでしょうね。
②疲労
疲労による影響は大きいと思います。
筋肉自体が疲れていたり、筋肉を支配する神経が疲れていたり。
そうすると運動に対する筋収縮を制御しきれなくなって痙攣が起こると言われています。
その日の練習の強度が高くて、限界になって足を攣るのも1つ。
何日もかけて蓄積した疲労が臨界点を突破して足を攣るのも1つ。
確かに、ケアを入念の行って疲労を取り除いている方が足を攣りにくいです。
これは大人になって、ケアオタクになってから痛感しています。
食べる、寝るは当然のこと、水泳以外の別のことをして心をリセットする。
さらに、フォームローラーやゴルフボール、ストレッチや呼吸法などのケア、必要な場合は整体や鍼灸治療もします。
脚を攣らない人は本当にどれだけ泳いでも攣らないですが、攣る人はとことん攣ります。
仕方ないことなので、嘆いている暇があればケアをしましょう。
③運動強度の問題
やはりなんと言っても高強度な練習(ダッシュたくさんとか)をしている時の方が足を攣りやすいですね。
高強度の運動をすると、筋肉が(いわゆる)酸欠状態になりやすいです。
筋肉が酸欠状態になると、神経が筋肉を弛緩させる神経と収縮させる神経のバランスが乱れ、自分では制御できない筋肉の痙攣が起こります。
これに加えて、先述した疲労も合わさって筋収縮の制御不能な状態が痙攣となって現れます。
この対処法としては、練習中の定期的なストレッチやセルフマッサージ、攣りそうな時に無理しないことが挙げられます。
特に攣りそうな時に無理しないことは大切です。
軽い痙攣ならばまだましですが、きつい痙攣では激痛で数時間から1~2週間泳げません。
そうなるくらいなら、無茶しない方が良いです。
ダッシュをしていて違和感を感じたら止まる、流す。
これに尽きます。
他にも、自分が脚を攣ってしまう練習のレベルを知っておくことが大切です。
過去に脚を攣った練習内容やシーン(飛び込み?キック?練習の後半?など)を見返し、「ここまでいくとやばいな」という「やばいレベル」を知っておくのも対策になります。
そうすることで、練習メニューの負荷の調整ができます。
よく攣る人には長い期間かけてちょっとずつ負荷を高めていく必要があります。
強化練習や合宿等で突然負荷が高くなるとおそらく攣ります。
そして、攣って動けない間に強化合宿終わります。
自分で「やばいな」というレベルを知り、コーチと相談して練習グループを調整してもらうべきだと思います。
④これまでの攣った経験
過去に攣ったことがある人の方が攣りやすいらしいです。
これに関しては、前章と同じように、「やばいレベル」を知っておくこと、練習中のセルフケアを怠らないこと、慢性的な疲労をためないようにすることなど、人一倍気を付けるしかないのかもしれません。
無理をしないこと+α
なんと言っても、日々のケアと食事睡眠。
そして、自分の「やばいレベル」を知って無理をしないことが大切だと思います。
「やばいレベル」の他に、自分が攣りやすい条件も知っておきましょう。
湿度や水温、時間帯、季節、練習量なのか練習強度なのか、精神状態、などなどです。
僕の場合は、夜の練習で調子が良くて、泳ぐ量が多い日のラストのダッシュのクイックターン後が攣りやすいタイミングです。
ここまで分かっているとかなり注意と対策ができます。
ダッシュ前の休憩を長くするとか、ダッシュを序盤に持ってくるとか。
何度も脚が攣っている人は、思い返してみてください。