「どうやったら上手に泳げますか?」「速く泳げますか?」。きっとその答えは一人一人違います。でも、一つだけ絶対に言えるのは多くの人が基本的なところの完成度を見落としがちだということ。水泳で言えばストリームライン、けのびの姿勢だ。この姿勢はシンプルだからこそどこまでも追求していける。抵抗を減らして泳いでいくには最重要で水泳をしている限りはずっと追い求めていくことだ。プロのコーチが徹底解説する完全版記事。
【尾崎コーチ・林コーチ】
・水泳個別指導FORMSがスタートした2018年以前から指導。
・初心者の泳ぎ習得はもちろん、全国大会出場レベルから伸び悩む選手の停滞突破まで幅広く指導。
・林コーチはマスターズ世界ランキング(25歳以上区分)に入った経歴もあり
今回はそれを可能な限り伝えていく!
というわけでいきます。
目次
【忙しい人向け】水泳のストリームラインの組み方を1分解説
✅ドローイン(おへそから指3本したあたりをへこませて引き上げる)でウエストのサバを読むイメージ
✅お尻の穴を軽く閉める(授業中にちょっと💩我慢の力加減)
🔻
骨盤がフラットになります
✅軽くアゴを二重顎の感じで引く
✅自然と胸が張れる
✅脇を伸ばして手ができるだけ高いところに来るように手を組んで細くなる
ストリームライン練習が大事な最大の理由と水泳上達の秘密
水泳のストリームラインと言えば、単純にこの姿勢です。
もっと高等テクニック教えろー!
正直に言います。
一握りのトップ選手以外の多くは、ストリームライン、スカーリング、その他基本的なフォーム練習をしっかりやりこむことで泳ぎは確実にレベルアップします。
ですが、現在情報過多。
トップ選手がこう泳いでいる、こういうトレーニングが良い、こんな泳ぎが良い。
発信することも情報を得ることも悪いことではない。
でも、自分がいまどの地点にいるか見極めないといけない。
トップ選手は基礎基本のクオリティが尋常ではなく高いです。
もう極めたから特殊なことやってるんです。
というか基礎基本がめちゃくちゃできるから、高等なテクニックを再現できる。
順番が違うんです。
つまり多くのスイマーがやるべきことは、基礎基本のテクニックを高等テクニックと呼べるレベルにまで極めることなんです。
実際にレッスンに来てくれる選手は、小柄な選手が多いです。
だからこそ誤魔化しが効かない!
それでも結果が出たり、伸び悩みから脱出するのは基礎基本をひたすらやるから。
体格で負けている分、土台のところは誰にも負けてくれるな。
というわけでここからはストリームライン徹底解説。
水泳のストリームラインの基礎基本
冒頭でも解説した通りですが、もう少し詳しくいきましょう。
✅ドローイン(おへそから指3本したあたりをへこませて引き上げる)でウエストのサバを読むイメージ
✅お尻の穴を軽く閉める(授業中にちょっと💩我慢の力加減)
🔻
骨盤がフラットになります
人間の体はもともとS字カーブを描く姿勢ですが、水泳ではこれを真っ直ぐに近づけます。
そのためにまず骨盤の自然な前傾をフラットに持っていく必要があります。
この動きを作るのがお腹の筋肉での引き上げと、お尻の骨盤底筋による引き締めです。
✅軽くアゴを二重顎の感じで引く
✅自然と胸が張れる
✅脇を伸ばして手ができるだけ高いところに来るように手を組んで細くなる
人間の首はまっすぐではなく、カーブしています。
そして二重顎のように引くと自然と胸が張れます。
この状態からしっかり脇を伸ばして耳の横で顔をはさめば良いストリームラインができ上がります。
泳ぐ時はこの腕の位置が崩れますが、まずこれができないと始まりません。
この姿勢を保って泳いでいくわけですが、全力で力んではいけません。
10%くらい、本当にそこに「意識がある」くらいの力でキープします。
これが維持できない=どこかしら弱い ので鍛えるか練習で強くなってください。
実際に泳ぐ時の重心位置をおくイメージは胸です。
胸のに肺があり、肺に空気があるから人は浮きます。
自分専用の浮き輪に乗るイメージで肺に乗りましょう。
実際の練習メニューとしても特別なことは不要で、この姿勢を保った水面でのキックを何本も何本も繰り返します。
実際の生徒さんで、最も体の位置が高くて抵抗が少ない選手は幼少期からひたすらやっています。
泳いでいる時は少し変わるストリームライン
バタフライ、平泳ぎのこんなところにストリームライン
バタフライと平泳ぎは手が前にエントリーして伸びている(グライド)しているときにストリームラインの要素が詰まっています。
(写真はバタフライ。)
水をかくために手は少し下に突っ込むものの、ストリームラインが下手な選手は手が負けてくねくねします。
特にバタフライではうねりがあるので、体は完全にフラットではありませんが、うねっているときにもお腹の力が入っていないと怪我をしてしまいます。
(腰の怪我関連記事→スイマーにやりがちな腰椎分離症)
クロール、背泳ぎのこんなところにストリームライン
クロール背泳ぎでも、手のエントリー後にストリームラインが重要です。
片手だし、半身になるし一見わからないかもしれませんが、この形をしっかり取れるようになるには、
ストリームライン姿勢をちゃんと保てないといけません。
あくまでも基本からの派生動作であることを忘れないように。
ストリームラインの緩みは泳ぎの緩みにも直結
というのも、ストリームラインをちゃんと保つには柔軟性はもちろんのこと、腹筋背筋(いわゆる体幹)の強さや、肩周り腕周りの強さが必要になります。
・泳いでいるときに手を前に伸ばすと肘が曲がっているとか、落ちてしまう
・泳ぎがくねくねする
こういった悩みはちゃんとストリームラインを保ってキックを打ち続けることができるようになるだけでもある程度解消されていきます。
もちろん、関節や筋肉の弱い部分は人それぞれなのでストレッチやトレーニングが必要な場合も多いですが。
ストリームラインの緩さは泳ぎの緩さ。
ウォーミングアップで姿勢を確認するだけでも、しっかり体幹が締まり、全然違いますよ!
ストリームラインが弱いと基本的にキックも弱い
ストリームラインが保ってられず、弱いということは腹筋が弱い可能性があります。
腹筋は骨盤についていて、骨盤の位置を安定させて股関節の動きをしっかり出す働きがあります。
腹筋が弱いと骨盤が前傾した位置になりやすく、しっかりした股関節から動くキックを邪魔します。
そういった意味でも、腹筋を鍛えてストリームラインの練習をたくさんすることは重要です。
仮に脚力が強くても、ストリームラインが下手だと水の抵抗が大きいのでキックの邪魔をしてしまいます。
水泳のストリームラインでありがちなミス
✅体が反っている
これは真面目な子に多いです。
しっかり胸を張ろう、体を伸ばそうとしすぎるあまり、体が反ります。
あくまでもまっすぐにのばすことが重要。
前後のバランスをちょうど取れる位置が最高です。
✅肘の曲がり
腕を組んでおく姿勢が保てずに肘が曲がってしまいます。
その場で組む分にはできても、キックを打つと崩れることがあります。
キックをしていても保ちましょう。
✅目線
目線はあくまでも下。
目線が上がりすぎる(ゴールの方を見すぎる)と釣られて頭も上がってしまいやすいです。
目線を下げたまま抵抗ない姿勢で浮く、泳ぐというのが重要です。
水泳のストリームラインは極めて損なし
以前YouTubeにこんな動画が。
400m個人メドレー世界記録のレオン・マルシャンの水中映像です。
見ていると、ただただ基礎基本の姿勢、水の捉え方、キック、ストロークを誰よりも上手くやっているから世界記録なんだなって思いました。
400mの間、どの種目でもずっとこの良い姿勢を保ち続ける。
細かく見るとすごい高等テクニックがあるかもしれない。
けれども、僕たち一般のスイマーが目を向けるべきはそこではない。
基礎基本のクオリティが異常に高いこと。
やるべきことを100%やっているから世界記録だということ。
さあ、水泳の姿勢、見直してみませんか??
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