今回は少し極端なブログタイトルですが、皆さんが大切な試合で良い結果を残すためにぜひ取り組んでもらいたいことについて書いていこうと思います。それが「試合を練習にしてしまおう」ということ。自分にとって一番大切な試合で成功するために、その他の試合でいろいろ試しましょう。試合でしか身につかないことも多いですから。
どういうこと?って感じかもしれませんが、読み進めて頂ければ謎が解けます!
新型コロナウイルスの影響で、試合の数が減っています。
ここに書かれていることを実践するのは難しいかもしれませんが、可能な範囲で取り組んでいただければと思います。
試合前にどう過ごせば良いの?という悩み
有難いことに、「今度試合があるのですが、当日はどう過ごせば良いですか?」または「前日はどう過ごせば良いですか?」といった類の質問をよくいただきます。
しかし、試合前にどういう行動を取るかは十人十色です。
試合会場に行くと、アップ可能な場所や時間帯は決まっているかもしれませんが、その内容は人それぞれ。
ゆっくり時間をかける人もいれば、すぐに切り上げる人もいる。
出番のぎりぎりまでアップをしてから招集所へ来る人もいる。
ゼリー飲料だけの人もいる。
いつも決まったおにぎりを決まった時間に食べる人もいる。
空き時間に牛丼屋に行ってでも大会記録を出す人がいる。
ではあなたはどうすべきか?
僕や他のコーチ、友人や専門家に聞けば、「こうすると良いかもよ(一般的には)」という答えは返ってきます。
しかしながら、それが必ずしも自分に合うかはわかりません。
例えば、「スプリンターだから、試合前のアップで25mダッシュを少し入れて、体を起こしておくといいよ」と言われてたとします。
でもそれが自分にとって合っているか否かは、実際に試合で泳いでみないと分かりません。
それに、試合前の行動はアップ内容から食事、待機中の行動、招集場での行動、試合数週間前、さらにもっと前まで、様々な要素に分解することができます。
つまりは複雑な要因がいくつも組み合わさっています。
「○○するといいよ」と言われて、実行してもそれがたまたま足りないピースだったから上手く行くこともあれば、自分に合っていなくて上手く行かないこともあります。
そこで必要になってくる考え方が「試合を練習にしてしまおう」です。
試合を練習にしてしまおう
良いと言われた方法が、自分にマッチしているかは、実際に試合で泳いでみなければわかりません。
そして方法はいくつもあり、その組み合わせが「試合当日の過ごし方」です。
「試合当日の過ごし方」という組み合わせは膨大な数があり、自分にとって最適なものを見つけていく試行錯誤が必要です。
そこで、「試合を練習にしてしまおう」が登場です。
皆さんの目標は何でしょうか?
また、1年間で一番大切な試合はどの試合でしょうか?
記録会やタイムアタックを含めると、試合は1年間に何回もあると思います。
やっぱり、一番大切な試合で最高の結果を出したいですよね。
そのために練習していますよね。
であれば、その試合の時には「自分に合った最高の試合当日の過ごし方」を見つけていなければいけませんよね。
一番大切な試合の前の日になって、コーチに「明日どうしたらいいですか?」って聞いてたら遅いですよね。
そうです。
一番大切な試合以外の試合は、
「試合」だけれども、「一番大切な試合のための練習」でもあるんです。
先にも述べましたが、「試合当日の過ごし方」には膨大な数があります。
自分に合うかどうかを見極めるには試合で試すしかありません。
まだ見つかっていない、新しいことを試したい、もっと良い記録を出すために取り組みたい
そう思うのであれば、「一番大切な試合」以外の試合でいろいろ試行錯誤をして見つけていくしかありません。
「試合を練習にしてしまおう」とはそういうことです。
取り組む内容は多々ありますが、思いつくところを列挙しておきます。
①試合1ヶ月前の取り組み(練習内容、休養、食事、睡眠、精神、ライフスタイルetc)
②試合1週間前~前日の取り組み(上に同じ)
③試合当日の取り組み(起床時間、アップ時間や内容、食事、心の整え方、誰と何を話すか、予選の泳ぎ方etc)
最後に:試行錯誤が大切
ジュニアの頃はどうしても毎回の試合でベストを出したいと思います。
もちろんそのつもりで泳いでください。
それは当たり前です。
でも、「自分にとって一番大切な試合はいつかを考えること」
そして、「試行錯誤する気持ち」
この2つは忘れないで欲しい。
マスターズスイマーになってくると、このあたりの余裕は少し出てきます。
余裕が出てくると、自分を観察したり試行錯誤したりしやすくなります。
人間と言うのは本当に不思議な生き物で、調子の良し悪しは思わぬ因子で決まります。
退院してすぐの試合でベストが出たり、
万全の準備で挑んだつもりなのに全然ダメだったり。
そういったことも含めて水泳を楽しめるといいですよね。
新型コロナウイルスの影響で、試合の数が減っています。ここに書かれていることを実践するのは難しいかもしれませんが、可能な範囲で取り組んでいただければと思います。