「クロールのプル(手のかき)が苦手だなあ」「コーチにプルが遅いって言われた」「何を頑張ったら速くなるのか全然わかんない」などなど。そんなプルでお悩みの皆さんの解決策になりたい。というわけで、今回は実際にプルが速くなった事例を取り上げながら【手の使い方】という観点からクロール、ないし水泳のプルを紐解いていきます!
いざ行かん。
目次
実際に泳いで気がついた水泳での手の重要さ
水泳における手の大切さに気がついたきっかけは僕たちもそれぞれ違います。
指がタコみたいにランダムになってた時っす。
ばっらばら、、。
きっかけは様々ではありますが、実際に自分たちが指導をしている時も水に手が負けてしまっている子たちはよくいます。水に負けてしまうというのは、手で水を抑えることができず、水をかくというより撫でるような動きになっていることを言います。
手の動きは、特に全力で泳いでいる時はどうなっているか自分ではすごくわかりにくいです。ゆっくり泳いでいる時にはまだ意識もしやすいすし、かかる水圧もたいしたことないのでうまくできます。しかし、スピードが出るとそれができなくなる。もしくはできているのかできていないのかわからなくなります。
プルが苦手だった選手に共通していたこと
FORMSのレッスンに来てくださる選手は普段なかなかフォームを習う機会が少ないことや、自分ではなぜ伸び悩んでいるのかわからなくなった選手が多いです。
「頑張ってるのになあ」
「何すればいいのかわかんない」
これが1番やってて気持ちが萎えます。
萎えるからこそ僕たち指導者が最も手をつけてあげないといけないところ。
そんな中、プルが苦手だという選手に共通していることは、先ほど書いた通り、手が水に負けてしまうことです。
手が水に耐えれていないんですよね。
特に泳ぎのスピード、手の回転が上がれば上がるほど手にかかる水圧も大きくなります。
それに耐えてかきぬかねばなりません。
体のローリングのタイミングが良ければ、かなりの補助になりますが、それだけでどうにかなるわけではありません。
本人はしっかりかいているつもりでも、手首や指が動きすぎてしまっていることがあるんです(尾崎コーチのようにランダムな場合や、反りすぎてしまう場合などパターンは様々)。
キャッチの動作こそしているものの、あまり水をキャッチできず、そのまま撫でるように逃してしまいます。
そう、あまりにかけていないと軽いんです。
実際レッスンで上達された選手たちは「重く感じた!」と良い意味で言っています。
表現が「重い」しか見つからなかっただけで、これが水をしっかりつかむ感覚なんだと思います。
実際、多くの選手がタイムアップしてださっています。
プルが苦手だった選手が改善した理由
じゃあ、そんな成果を上げるために実際に何をしたかという話をしましょう。
まず1つが技術練習と理解です。
なぜか、それはある技術を再現しようと思うと、それに見合った一定のフィジカルが必要だからです。
フィジカルと言うと大袈裟ですが、以下のような要素が必要です。
・その泳ぎのフォームに関わる関節が十分に動く(適切な可動域)
・その泳ぎのフォームに関わる関節が十分に強い(動きすぎない、必要な筋力がある)
・その泳ぎのフォームに関わる関節をコントロールできる(今回なら手の器用さ)
なので、スイムの技術練習の他に手や手首の動きのコントロール練習や、筋力をつけるためのトレーニングをしてもらっています。
実際にレッスンを受講していただいた選手で、プルが苦手な場合は宿題として手のトレーニングを提案しています。
水泳、クロールの基本の基本は?
クロールに限らず、水泳のプルの基本は「手のひらを進行方向逆に向ける」ということ。
弱い選手の場合、最初は意識的に手のひらに力を入れたり、手首を固めるような意識で泳ぐと改善することがあります!
手や手首が弱いと、かき始めのときから既にプールの底の方に手のひらが向いてしまっていたり、
最初は向いているけど、手か手首が耐えきれず徐々に撫でていってしまったり、
表現悪いですが、指がもうぐちゃぐちゃになってて、水をとらえきれていなかったりします。
スピードを出したいとなると、これでは致命的。
プルが苦手な選手に限って、「良い感覚」を知らないから自覚もしにくいのです。
なのでレッスンで「水をかくとはこうだ」を体感してもらうとみんなびっくりする(笑)
手をどんな形、意識にするかはどうしても実際に教えないと伝わらないので、今回は割愛。
気になる方はぜひレッスンへ!
普通にパドル練習をしても水泳のプルが強くならない理由
そうなんです、普通にパドル練習をしていても上達しない。それはなぜか。
「良くも悪くもパドルに頼ってしまうから」
「自分やん!!」
「バレた!!」
ってなった選手は正直に挙手。
そう、一般的なパドルをつけている時、何も意識できていないと
パドルの硬さに身を任せ、
自分の手を強く保つことを忘れてしまいます。
多少ふにゃっとしてても、水は引っかかるし、撫でてても普段より進む。
パドルもしっかり「進行方向逆」に向けないといけません。
それに、ほとんどのパドルは平坦です。
でも水をかくときの手のひらは若干カーブしていますよね。
本来は素手で泳ぐよりも水がひっかかるからこそ、パドルごと曲げ潰すくらいの気概が必要(笑)
じゃないと手に力が入りませぬ。
それができていないままパドル練習をしていると、腕や肩や背中は疲れるけど、なんだか速くならない日々が続きます。
重要なことは自分の手をパドルみたいにできること
重要なのは、自分の手をパドルのように強度があること、そして水を多くとらえることのできる形を作ってキープできることだと思います。
プルが苦手な選手で、特に手に問題がある場合はこれができていないように思います。
もちろんプルは手だけでなく、肘、肩、上半身全体、下半身との連動など複雑ですがまたそれは次の機会に。
プル苦手さんのためのパドル選び
そんなパドル練習ですが、パドルの選び方でも改善が見込めます。
一般的には、ストロークメーカー(こちらから)というパドルで年齢と実力に合ったもので十分ですが、、、
プル苦手さんには、他にも選択肢があります。
例えばSPEED社のパドルは、手のひらの自然なカーブになるように若干カーブしています。
これで手のひらの形を覚えるのもあり!
アシックスからは、浮力のあるパドルがあったりしますね。
これは手、手首が負けないように水を抑える能力を鍛えるのに適しています。
これもプル苦手さんには良い感覚練習になるかと!
手のひらに力が入る感覚をもっとつかみたい場合は、フィンガーパドルもおすすめです!
それぞれのパドルの特徴を踏まえた上で、試していただければと思います!
FORMSの競泳スイムレッスンでは、泳ぎの技術だけでなく
①普段どんなトレーニングや練習をすれば良いのか、
②体の弱いところ、バランスはどうなのかもチェックテストを実施して
1人1人に合った自主練、自主トレメニューの提案もしています。
遠方の方もオンライントレーニングにて弱点の強化や水泳に必要なトレーニング、水泳の知識向上、日々の取り組みコーチングなど盛りだくさんのサポートを「こそトレ」できて、大変好評です。
伸び悩むスイマーを笑顔に。
自分の弱点を知って、レースから笑顔で帰りましょう!
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さいごまで読んでくださってありがとうございます。