【栄養学】強い選手はオメガ3脂肪酸をしっかり摂っている?!

皆さんはお魚などに含まれているオメガ3系脂肪酸をしっかり摂っていますか?強いアスリート、体のがっちりしたアスリートは肉ばかりではなく、魚も食べているイメージがあります。これにはどんな理由があるのか。そのカギを握るのがオメガ3脂肪酸ではないかと考えています。

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オメガ3脂肪酸の基本

今の時代は有難いことに、トップレベルのスポーツ選手の食生活やライフスタイルをSNSを通じて気軽に垣間見ることができます。

僕の場合は水泳選手をよく見るのですが、体のしっかりした選手はお魚をよく食べています。

タンパク質だけが理由なら、お魚じゃなくてお肉だけで良いはず。

でも魚を食べる。

 

その大きな理由が魚に含まれるオメガ3脂肪酸。

オメガ3脂肪酸が筋肉やスポーツのパフォーマンスに対してどんな働きがあるのでしょうか。

脂肪酸?脂肪?と聞くと関係ないように聞こえますが、結構重要なんですよ。

その前に、まずはオメガ3脂肪酸の基本的なところを見ていきましょう。

 

オメガ3脂肪酸は多価不飽和脂肪酸の1つで、細胞膜の構築をしたり、炎症を抑制したりといった私たちの生命活動に欠かせない役割を担っています。

オメガ3脂肪酸は3種類

◇α-リノレン酸

◇ドコサヘキサエン酸(DHA)

◇エイコサペンタン酸(EPA)

DHAとEPAはお魚に入っていることで有名、α-リノレン酸はアマニ油やエゴマ油に入っていることで有名ですね。

 

多価不飽和脂肪酸にはもう1つ、オメガ6脂肪酸というものがあります。

オメガ6脂肪酸は普段、主に精製植物油から摂取していることが多いです。

大豆油、コーン油、加工食品が代表的かな。

料理でも頻繁に使うし、お惣菜やお菓子を買うと結構入っています。

オメガ6脂肪酸は悪者ではなく、オメガ3とオメガ6のバランスが大切です。

オメガ6が2に対して、オメガ3が1のバランスが最適とされていますが、オメガ6の摂取が多くて10対1とかになっている人が多いそうです。

オメガ6も身体には重要な脂肪酸ですが、このようにバランスが崩れると炎症を促進するなど、体に悪影響が出ます。

 

対策としては

1.使用するオイルをオリーブオイル(オメガ9)やアマニ油などに変える

2.魚を食べる量を増やす(天然だとなお良し)

3.加工食品(お惣菜やお菓子含む)を減らす

2対1なんてバランス、日常生活で計算するのは大変なので、意識的に取り入れる程度でも全然違うと思います。

オメガ3脂肪酸は筋肉の成長やトレーニング効率UPに効果的

オメガ3脂肪酸は動物実験と人間の実験において、体の「同化作用」の刺激をONにすること、インスリン感受性を促進することが分かっています(*1.2)。

いずれも、タンパク質合成を促進し、筋肉のサイズを大きくするために非常に有益な刺激になります。

お魚にはもちろんタンパク質も含まれていますので、一石二鳥です。

これらの刺激が入ることは、トレーニングを積むことができないときに筋肉が落ちていくのを抑える役割もあります。

怪我をしたとか、病気で寝込んだ時に筋肉が落ちていくのはアスリートとして悲しいですよね。

 

さらに、オメガ3脂肪酸は運動中の血流を増加させ、筋痛と炎症を軽減することが分かっています(3)。

トレーニングで生まれる痛みや炎症が長引くと、組織の回復にマイナスですし、代謝機能としてもデメリットになります。

トレーニングで傷ついた体を速く修復することで、トレーニング効率、筋肉の成長の効率を高めることができます。

先に、ケガと言う話をしましたが、組織の回復や炎症抑制の役割もあるので、ケガの予防やケガをしたときの過剰な炎症を抑えてくれる効果も期待できるとかできないとか。

 

また、オメガ3脂肪酸は関節の潤滑油的な役割をするとも言われています。

すると、関節の可動域が広がり、スポーツ活動中にもより大きくスムーズな動きができるようになるかもしれません。

 

なんとなく分かってきましたよね。

強いアスリートが魚をたくさん食べている理由。

オメガ3脂肪酸の効果もさることながら、オメガ6脂肪酸が多くなりがちな現代の食生活において、そのバランスを取るという意味もあるのでしょうね。

オメガ3脂肪酸が不足しがちな人の特徴

オメガ3脂肪酸が不足しがちな人には身体的な特徴が表れるようです(*3)。

オメガ3脂肪酸だけの責任ではないところもありますが、心当たりのある方はお魚増やしてね。

 

共通イメージは乾きです。

◇指先の皮がむけやすかったり、ヒビができやすい、爪の伸びが遅い

◇ドライアイや口の乾燥、お肌の乾燥

◇喉がやたらと乾く

◇関節の硬さや痛みがある

◇なんかすごく脂っこいもの食べたい気分

オメガ3脂肪酸を多く含む食品

「じゃあ何を食べろと言うんだ」

お魚食べてください。

お魚が嫌いな人はどうしたら良いのでしょうか。

それも含めて、この章で解説をします!

 

食品としてオメガ3脂肪酸を多く含んでいるのはやはりお魚。

特に青魚ですね。

そして、できれば養殖より天然の方が良いですよ。

特に、イワシ、サーモン、サケ、サバ、ツナ、マス、サンマなどはオメガ3脂肪酸を豊富に含んでいます。

 

お魚以外からは摂取できないのでしょうか?

いいえ、できますとも。

皆さんはナッツ好きですか?

僕は大好き。

実はナッツ類にもオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。

中でもクルミにはダントツで多く含まれています!

 

魚もナッツも嫌いだ!!

という方、、、、

なかなか手ごわい。

 

お料理に使う油を、えごま油やアマニ油にしてみるというのはいかがでしょうか。

もしくはドレッシング代わりにしてかけて食べてみる。

これらの油にもオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)は含まれています。

お魚に含まれるDHAやEPAに比べて、α-リノレン酸は体の中で利用できる効率は良くないですが。

 

これも全部無理だーー!っていう人、、、。

苦肉の策ですね。

サプリメントですね。

DHAやEPAサプリメント、オメガ3脂肪酸でサプリメントを調べるとたくさん出てきます。

最後に

なるほど。筋肉をつけたいからと言って肉ばかり食べていてもいけないわけですねぇ。お魚、食べましょ!特に旬をいただくと栄養価も高くてなお良し!

 

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参考文献1)Gingras, AA, White, PJ, Chouinard, PY, Julien, P, Davis, TA Dombrowski, L, et al.
Long-chain omega-3 fatty acids regulate bovine whole-body protein metabolism by promoting muscle insulin signaling to the Akt-mTOR-S6K1 pathway and insulin sensitivity. The Journal of Physiology 579(1): 269-284, 2007.2)Smith, G, Atherton, P, Reeds, DN, Mohammed, BS, Rankin, D, Rennie, MJ, and Mittendorfer, B. Dietary omega-3 fatty acid supplementation increases the rate of
muscle protein synthesis in older adults: A randomized controlled trial. American journal of Clinical Nutrition 93(2): 402-412,20113)オメガ 3 脂肪酸の摂取-健康と筋への影響 Omega-3 Intake-Its Impact on Health and Muscle, Dawn Weatherwax RD, CSSD, ATC, CSCS

 

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