「平泳ぎのキックが上手く水に引っかかりません!」という選手からのご相談をよく受けます。そこで今回は実際に指導をした事例を元に、平泳ぎのキックをもっと速く強くするための解決策を書きます。ポイントは感覚のズレと水に負けない強さです。
では参ります!
平泳ぎのトップ選手にフォーカスされがちな異常性
例えば
✔︎足首があり得ないくらい動く
✔︎膝が人間の限界を超えて回るけどなぜかケガしない
✔︎股関節がタコですか?ってレベルで大きく動く
ちょっと冗談っぽく書いてますけどガチです。
で、これを見た一般のジュニア選手や周囲の大人がやりがちなのが、そこまで動かせるようにストレッチなどをすることです。
しかし!!!
これがもう落とし穴。
トップ選手のその異常な動きは、もちろん努力もあるかもしれませんが、それだけ動いても怪我せず強い力が出せる「特異体質」です。
普通の人間は関節が耐えれないので、あれを真似して、あのフォームで泳ぐのは再現性が低いどころか危険でもあります。
事実、過去にもこのブログで掲載しましたが異常な関節の柔軟性はケガにもつながります。
つまり、平泳ぎのキックが速くならないからと言って、トップ選手の異常な動きを体得しようとするのは努力の方向性が違うということです。
平泳ぎのキックで必要な足の裏で水を捉える感覚
では、平泳ぎのキックを速くするためには何をしなければいけないのか。
1人1人のフォームを見ていないので、細かいフォームについての記述は避けます。
誰にでも当てはまるけど、意外とできていないことを書いていきますね!
まずは足の裏の感覚。
平泳ぎのキックは、手のかきと似ていて、足の裏(=手のひら)で水を捉えることができないといけません。
初心者の子達は、キックの形こそ合っていても、水という流体を上手く捉えることができないので頑張っている割に進みません。
競泳の場合では、そこまでスカスカではなくても調子次第でいつもより引っかからないという現象が起こります。
なので、この感覚を良くしないとまず水が引っかからないので強く蹴ることもできません。
地上で空気を蹴っても、蹴った感が無いのと同じ。
こういった不調の場合は、以下の対策で割と感覚が戻る印象です。
✔︎泳ぐ前にめっちゃ足の裏を触る、擦る
✔︎練習中もレスト中やサークル中に足の裏を触って刺激を入れる
✔︎練習のレスト中に片足ずつ水を足裏で踏む
✔︎何気なく遊びで立ち泳ぎをする(手で言うスカーリング)
それでもまだ感覚が悪ければ、片足キックのドリル練習を挟んだりすることも効果的です。
ただ、いろいろやってみてまだダメな場合は足の裏の感覚というよりも次に紹介する「足首の強さ」が原因の場合があります。
平泳ぎのキックで足首が負けてしまう選手がいる
実は、足首が柔らかすぎると平泳ぎのキックは進みません。
バタ足でもドルフィンキックでも同じなのですが、ある程度の柔軟性は必要です。
しかし、それを超えた柔軟性がある場合は、本人の意思に反して足首が動いてしまい、そこに筋力が伴っていない場合は、水の重さに負けてしまうことがあります。
せっかく水を足の裏でしっかりとらえても、その重さに足首が耐えきれずに水を逃してしまうイメージです。
この関節の弱さは、個人差が大きいです。
肩が緩い人、体幹が緩い人など様々。
※FORMSの個別指導ではこういった関節の弱点も見極めるフィジカルチェックを実施しており、それを元に泳ぎを見ていく流れになっています!
つまり、こういった選手の場合は平泳ぎのキックのフォームをどれだけ意識しても、意識通りに動かすことができないので解決されません。
やるべきことはトレーニングで足首周りの強化をして、水に負けない関節を作ることです。
平泳ぎのキック技術を改善するためには技術以前の対策も必要
ここまでをまとめると、平泳ぎのキックを速くするためには
①足の裏の感覚を疑うこと
②ダメそうなら足首弱いんじゃね?って疑う
③そういうわけでもなさそうなら個人に応じた技術の改善
そんな感じです。
でも、正直①と②を改めてちゃんとやるだけでもきっと今の技術でも速くなります。
たとえ関節が弱い人じゃなくても、強化して強くなればキック力は上がりますので!
あとシンプルに膝回り、股関節周り、全体的な下半身の強化も良いです。
とりあえずある程度の体ができてないと、技術的にも困難があるよということを覚えておいてください!
いや、もう今ってみんなYouTubeとかで調べて満足するんでしょって思って書いてなかったわ笑
というわけで、水泳個別指導FORMSから待望のコンテンツがリリースされました!!
その名も「陸トレ全集」。
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以上!ありがとうございました!