【サプリメント・食品】抗酸化物質って本当に効果有るの?

抗酸化物質をサプリメントや食品から摂取することで、体内の活性酸素を分解し、アンチエイジングやガン、生活習慣病などの予防になると言われていますが、その効果は本当なのでしょうか?そもそも活性酸素や抗酸化物質が何なのか簡単に紹介するので、後は自分でご判断下さい。大学院での研究は主に活性酸素と筋肉についての研究だったので、その中で自分なりに思ったことも含めて書きます。

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これからサプリメントや食事で取り入れようとする方への参考になれば幸いです。

 

活性酸素・抗酸化物質とは何か?

活性酸素とは実は1種類ではなく、何種類もあります。

そのため、正確には”活性酸素種”と呼ばれます。

一般的に有名な活性酸素種にはスーパーオキシドがあります。

そのためスーパーオキシド=活性酸素という認識もあるようですが、他にもヒドロキシラジカルや過酸化水素といったものも活性酸素としてカテゴライズされます。

 

活性酸素は私たちが酸素を使った代謝活動を行う中で、発生する反応性の高い物質です。

体を動かし、酸素を吸って生きていく中で嫌でも発生します。

取り込んだ酸素の内の約0.15%が活性酸素になると言われています。

研究によっては2~5%とも言われるので、はっきりとはしていません。

活性酸素の中でも、特に電子が不対で物質として不安定なスーパーオキシドやヒドロキシラジカルはフリーラジカルと呼ばれ、反応性が高いので細胞を傷つけやすいと言われます。

 

そして、体内で発生した活性酸素を分解する酵素が抗酸化物質です。

抗酸化物質は体の中で作られます(意外と知らない人も多い)。

活性酸素に種類がたくさんあるように、抗酸化物質にもたくさん種類があります。

スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)はスーパーオキシドだけを分解します。

SODがスーパーオキシド以外を分解することはありません。

ここにサプリメント選びの難しさがあります。

SODのサプリを摂取したけど、果たして体内のSODは本当に足りていないの?スーパーオキシド以外の活性酸素が悪さをしている可能性は?という問題が出てくるのです。

 

活性酸素の体内での役割や影響は?

活性酸素は細胞やDNAを傷つけると言われています。

その結果、老化が進んだりすると言われています。

活性酸素によって細胞やDNAが傷つけられるというのは事実ですが、老化の主原因が活性酸素かどうかは分かりません。

生活習慣病やガンの一要因になり得るかもしれませんが、他の原因も有るので活性酸素だけが原因かどうかを特定するのは難しいです。

 

また、一般的にはあまり知られていないのですが、活性酸素は人体に必要な物質でもあります。

活性酸素そのものが、細胞内での物質同士のシグナルになります。

それが良いシグナルになったり、悪いシグナルになったりします。

生物の体は「バランス」で成り立っています。

ほとんどすべての機能・物質は「少なすぎてもダメ、多すぎてもダメ」が基本です。

不要な物は最初から体の中にありません。

必要だから存在しています。

活性酸素も、一定量が必要です。

一定の活性酸素量が維持されることで、細胞を成長させる指令であったり、抗酸化機能を向上させる適応反応が起こります。

 

活性酸素が悪さをするのは基本的に、産生と分解のバランスが崩れた場合です。

大量の活性酸素に長期間ずっと曝され続けた場合に、抗酸化物質による分解が追い付かず、細胞に対するダメージが起こります。

ダメージが起きるというか、メリットとデメリットのバランスが壊れる感じです。

短期間の曝露であったり、少ない量の曝露ではほぼ無害ですし、むしろ必要な場合も有ります。

 

数年前、ノーベル賞で有名になったオートファジーもそうです。

オートファジーは余分な細胞をリサイクルしてくれますが、何らかの要因でオートファジーが過剰になると、減ってはいけない細胞まで分解しようとします。

 

活性酸素のバランスは、活性酸素そのものが発生する量と、抗酸化物質によって分解される量で保たれています。

活性酸素の量がそこまで多くなくても、抗酸化物質が全くない場合にはバランスが崩れます。

活性酸素の出る量に、抗酸化物質が追い付かないのはもちろんアウト。

 

では、そのバランスが崩れるほどの活性酸素が普通に生活していて発生するのでしょうか。

活性酸素はいつ出るの?

活性酸素は健康な人であっても常に微量には出ています。

さっき紹介した通り、活性酸素も細胞には大切なので特別大きなストレスが無くても必要な範囲で体内にいます。

大きなストレスを受けると一時的に出る量が増えたりします(ここで言うストレスは心も体も)

一時的であれば、そこまで害もなく、しばらくすると落ち着きます。

もしそれが毎日のように続いて、抗酸化物質で処理しきれなくなると異変が出たりします。

 

では、加齢ではどうでしょうか。

加齢では活性酸素の量が劇的に増えるというよりは、抗酸化物質を体内で作る力が弱くなって、活性酸素の分解が追い付かずバランスが崩れるってイメージです。

これは活性酸素が悪いというより、年齢とともに機能が衰えていくのは生物として当たり前で自然なことです。

でも、食事や運動を心がけた生活習慣であれば、そこまで悪さをするものでもないはずです。

 

活性酸素は運動でも出ます。

特に激しい運動をした直後は活性酸素の量が劇的に増えます。

運動終了からしばらくすれば落ち着きます。

 

逆に、寝たきりレベルの運動不足でも活性酸素はたくさん出ると言われています。

ついでに抗酸化物質の働きも悪くなります。

こっちは慢性的にずっと活性酸素に曝されるため、有害になり得る可能性が高いです。

我々は動くから動物なので、動かなくて異常が出るのは当たり前です。

 

加齢や運動の有無よりも明らかに活性酸素が出るのは長期の放射線曝露です。

ですが、ここで言う放射線曝露って、宇宙空間とかがん治療時の話。

サプリどうこうで補える話ではないですし、健康な人や一般人にはほぼ無縁です。

状況によってはたらきが悪くなる抗酸化物質は違う

抗酸化物質と言っても、種類は様々です。

活性酸素も数種類あります。

そして、抗酸化物質1つ1つには”専門分野”があります。

スーパーオキシドという活性酸素を分解する専門の抗酸化物質もいれば、また別の活性酸素である過酸化水素を分解する専門の抗酸化物質もいます。

 

そして、先に紹介した活性酸素が出て抗酸化物質の働きが悪くなる場合には、状況によって働きが悪くなる抗酸化物質が異なります。

働きが著しく落ちる抗酸化物質もいれば、活性化する抗酸化物質もいます。

そしてこれは、一貫した知見が得られていません。

研究によって、こっちでは働きが悪くなってたのに、あっちでは活性化していたり。

 

サプリメントで抗酸化物質を摂取するのは良いですが、サプリメントから摂取した活性酸素が果たして本当に今の自分に足りていないかどうか判断するのは難しいですね。

まして、研究という生活環境や条件をある程度コントロール下に置かれた場合でも、結果は安定していないのに。

 

人には適応能力がある

筋トレという刺激を与えることで筋力が上がるのは体の適応反応です。

これと同様に、刺激に対する適応反応は体のあらゆるところで起こっています。

 

抗酸化物質も適応反応があります。

先に紹介した通り、運動をすると活性酸素が出ます。

そして運動を習慣的に行うと、運動を始める前より抗酸化物質の働きが良くなります。

これは、運動の度に活性酸素が出て、働かされまくった抗酸化物質が強くなったってイメージです。

ただし、運動による活性酸素発生は慢性的なものではなく、運動終了でしばらく落ち着く一時的なものです。

常に活性酸素が出すぎて刺激に曝され続けると適応できずにバランスが壊れます。

 

ほとんど筋トレと一緒です。

トレーニングで一時的に大きな刺激を与える+休むで筋肉は適応していきます。

休まずずっとトレーニングしていると筋肉は疲弊するだけです。

 

抗酸化機能の維持も、もしかするとすこしでもいいから継続して運動を心がけるのが実は近道だったりするのかもしれません。

低強度運動でどうなるかはちょっと不明なので、何とも言えませんが、、、。

普通にご飯食べてたら抗酸化物質は不足しない?

抗酸化物質はビタミンA,C,Eに代表されるように食品に含まれているものもあります。

また、体内でも抗酸化物質は合成されるので、材料となる栄養素がしっかり摂れていれば不足することも少ないはずです。

肉ばかりとか、米ばかりとか偏食をしている人であれば抗酸化物質は不足するかもしれないですが、「一汁三菜」とか「五大栄養素」とかよく言われる一般的な日本人の食事をしていれば不足することってあまりないかと、、、。

海の幸、山の幸、野菜もお肉もお魚も、まんべんなく食べていれば大丈夫かと。

それでも不安な人は新鮮な旬の野菜をしっかりめに食べるなどすれば良いかと思います。

 

サプリメントを飲んでも良いが、効果が出るかは知りません

サプリメントの効果が出るのは血の中をめぐって筋肉や臓器、組織にちゃんと届いてからです。

飲み込んで、その後どうなるか分かっていないサプリメントも多いはず。

また、普段の食事から摂取できている抗酸化物質の量や、発生している活性酸素の量に個人差があります。

普段全然足りない人の体感と、普段きっちり食べれている人の体感は違います。

仕事や運動、私生活の内容でも変わります。

 

血管や組織に抗酸化物質を直接注入した研究で出た効果が、サプリメントとして口から飲み込んでも同じ結果になるかは物によります。

それに比べてビタミンA,C、Eと言った食品に含まれる抗酸化物質はちゃんと体をめぐることは分かっているので、サプリメントよりも食事を心がけた方が抗酸化作用には確実かも。

まとめ

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サプリメントを使うかどうかの選択は自由です。自分に合う合わないはしばらく試してみるのが一番手っ取り早いです。例え効果が分からなくても、飲んでるから健康だと思えば意外と健康になれるものなので、プラシーボ効果的なことを期待して続けてみるのもありかと思います。大前提としてサプリメントは「補助」なので薬ほどの大きな効果は期待しない方が良いです!

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