ジュニアスイマーのサポートをする保護者の心配事といえばケガ。泳いでいる時に足がつってしまうと、痛いし動けないしでツラいですよね。「足がつるくらい」と放置しておくと何度も繰り返してしまって、思うように練習ができなくなります。以前、日本最大級の習い事メディア「スクスク」様、スマートニュース様でも記事を監修させていただきましたが、今回はさらにそこにプラスした対策グッズも含めて紹介します!
【尾崎コーチ】
・水泳個別指導FORMS代表。
・初心者の泳ぎ習得はもちろん、全国大会出場レベルから伸び悩む選手の停滞突破まで幅広く指導。
・全国から伸び悩み選手の依頼が絶えなくてとにかく嬉しい
目次
水泳の練習中に足がつって仕方なかった選手時代
僕が初めて水泳で足をつったのが、中学生でした。
その頃からひどい時は肉離れをしたりで、結局高校3年生まで6年間足をつりにつりまくってました。
足が痛いこともつらいけど、何よりも満足に練習ができないことが本当につらかったです。
その後、大学・大学院(生理学)・社会人(指導者)と進み体のことを学んでいくうちに対策方法もわかってきたのでシェアさせてください!
信用情報のために書いておきます。
✔︎同志社大学スポーツ健康科学部 3年次飛び級
✔︎同志社大学スポーツ健康科学研究科(専門:生理学・修士)卒
✔︎水泳指導2014年〜
水泳中に足がつる原因は実はよくわかっていない
足をよくつってしまう人は、クセにでもなるかのように繰り返しつります。
全然つらない人は本当につりません。
水泳中に限らず、運動によって足がつってしまうことを
EAMC(運動誘発性筋痙攣)
と言います。
ジュニア選手であれば、疲労、ミネラルの異常、脱水、気温、睡眠不足、などが原因として考えられますが、複雑に関わり合っているだろうし、できることを対策していくしかありません。
①水分の不足
まず絶対にやりたいのが水分不足にならないようにすることです。
水分補給によって足がつるのを予防できる可能性を示した研究もいくつかあり、最も簡単にできる対策の1つであることには間違いありません。
⚠️水泳だと、喉の渇きを感じにくいので体重で管理が1番わかりやすい!
水分は、練習前後に体重を量り、練習後に体重が大きく減らないくらいの量を飲みます。
目安として、練習後にいつも体重が1kg減っているなら、必要な水分は1L程度です。
ただし、水分の適切な摂取量は個人差があるので、自分の体と相談しながら決めることが大事です。
というのも、最も水分・ミネラル・糖分の吸収率が効率的な濃度にメーカーで作られているからです。
アクエリ派とポカリ派に分かれますが、アスリートの体に優しいのはポカリです。
アクエリは人工甘味料が入っているので味覚と消化機能に減点です。
②疲労
以前も書きましたが、疲労が蓄積しているとやっぱり足がつりやすくなります。
・その日の練習がハードで、筋肉の疲労が限界に達して足をつるパターン
・何日もかけて蓄積した疲労が限界に達して足をつるパターン
1つめに関しては、練習がきつい以上は仕方ないので水分補給や日々のケアを十分にすること。
そして、「つるかも?!」って時に無理をしないことかなと思います。
「つるかも?!」でつるだけで済めば良いけど、肉離れとかしたら全治が数ヶ月単位になることもありますよ。
つってしまうのは仕方ないとして、食べる、寝る、水分補給や日々のケアをしっかりすること。
そして心の面でもリラックスできるように休みをちゃんと取るようにしてくださいね。
セルフケアで軽いストレッチをしたり、鍼灸などでマッサージを受けてくるのも良いと思います。
信頼している鍼灸師の先生がいるので、気になる保護者の方はインスタグラムからメッセージをください。
③睡眠不足
睡眠不足になった結果、疲労が溜まりやすくなります。そうすると筋肉の回復も追いつかないし、ストレスも溜まりやすくビタミン・ミネラルの消耗も激しくなります。
ただでさえジュニアアスリートは他の子達より栄養や睡眠をたくさんとるべきなのに、不足はほんとダメ。
睡眠に関しては僕も悩んできたのですが、結局は生活習慣の影響が大きいかな?という印象です。それがちゃんとしてても寝れなくていろいろ試しましたが、、、。個人的に効果があって継続しているのはCBDとビタミンDです。
自分の場合は気分をリラックスさせるのが難しいことや、忙しいと自律神経を消耗させてしまうからです。
多分個人差が大きいけど、紹介しておきます。
僕はかなり寝入りがよくなりました。
④ミネラル不足
ミネラルのなかでも筋の収縮(ちぢむ)や弛緩(ゆるむ)に関係する「マグネシウム」や「カルシウム」、神経伝達に関わる「ナトリウム」などが不足すると、足がつりやすくなるそうです。
ただし、筋肉がスムーズに動くために必要であることは分かっていますが、足がつることとどれほど関係があるかは意見が分かれています。
ミネラルに関しては魚介類、野菜をしっかり取ることはもちろん、ぜひとも「塩」にこだわってください。
普段の調味料から変えていくことで生活が変わります。
いわゆる「食塩」と表記があるものは、「イオン交換膜」という製法で作られており、「99%ナトリウム」です。
ですが、本来の日本の塩は昔ながらの塩田でつくられた「天日塩」「自然塩」「海水塩」など書かれています。
これらの塩はマグネシウムやカリウムなどのミネラルもバランスよく入っているのでおすすめです!
⑤過度な練習
たとえばダッシュをたくさんするなど、強度の高い練習をすると筋肉が酸欠状態になります。
そうすると筋肉をゆるめる神経とちぢめる神経のバランスが乱れ、疲労も加わって自分では制御できない筋肉の痙攣が起こるという説もあります。
「過度」という表現しかないけど、とりあえず今の自分の筋肉にとってキャパオーバーになるまで追い込めるとつりやすいです。
これくらいやると自分は足をつってしまうというレベルを把握しておくことが大切かと思います。過去の練習を振り返ってみて、「危険レベル」を知っておけば自分で調整することもできると思います。
とはいえ、練習は楽しいし頑張りたいし、それを止めるつもりはありません。
だからこそ日々のケアを本人のみならず保護者も手伝ってあげることが大切になってきます。
あとは、「痛い」を我慢せず素直に報告できるような関係性作りを保護者や指導者とつくっておくことが大事ですね。
【最新】生徒と自分が試して効果があったもの紹介
それが、マグネシウムを直接塗る方法。
マグネシウムは体の300以上の反応に関与している非常に重要なミネラルですが、食習慣によっては失われやすいこと、他のミネラルとのバランスで吸収率が変わること、経口摂取では吸収率が50%かつ、ターゲットになる筋肉に届くかがわからないことがあります。
そこで最近は経皮からの吸収が一定の効果を挙げているとの見解も示されてきています。エビデンスとしてはまだこれからの段階ですが、アスリートの間では経皮からのマグネシウムを塗り込むことで効果が出ているという事実もあります。
練習前ならこれ!
実際に生徒さんが試して足をつることが減ったのが、マグネシウムローション。
ふくらはぎ、太ももなどつりやすいところに練習前に塗るだけ。
練習後の回復ならこれ!
かなり多くの医療機関でも取り扱われている製品で、これもふくらはぎやふとももに塗るだけ!
(日本オーソモレキュラー医学会推奨製品)
疲労感などがあるなら腰や首など全身どこでも塗れます。
どちらかというと、寝る前に塗って回復に使うイメージです。
塗った箇所は明らかに筋肉痛の回復が早かったのでびっくりしました。
それに、足に疲労がきてた時の練習でもつらなかったのはかなり大きい。。。
僕はオレンジが好きで、匂いもリラックスできます。
【まとめ】つりたくないならやること一覧!
✔︎食事睡眠をしっかりする
✔︎水分補給、ミネラル補給をしっかりする
✔︎休む
✔︎無理しすぎない
というわけで、何かお役にたてたら嬉しいです!!ではまた!
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