「どんな筋トレしたら泳ぎが速くなりますか」「どこ鍛えたら泳ぎが速くなりますか?」というご質問が多いのでトレーニングの話をします。アスリートなんで基本的に全身鍛えて当たり前なのですが、意外と鍛えてる人が少ないけど、強ければ泳ぎも速くなりやすい筋肉を今回は紹介します!
【この記事でわかること】
①楽に速くはなれません、、がんばりますマインド
②こっそり鍛えて隣のあの子より速くなる筋肉
いざゆかん
目次
スイマーの体幹トレーニングなんて歯磨きと同じ
まず、ニッチな部位の前に基本のマインドセットの話。
スイマーどころか、今はどのアスリートも「トレーニング」と言えばまずは「体幹トレーニング」を思い浮かべる人も多いと思います。
ですが、体幹トレーニングは何も特別なものではありません。
取り入れることに対して、特別なことを始めると思わなくても良いですし、
体幹トレーニングをしているから特別なことをしているように思わなくてもOKです。
みなさん毎日歯磨きをすると思います。
歯磨きに対して「努力」とか「特別」って意味を見出さないと思います。
体幹を鍛えることは、スイマーにとっては歯磨きと同じくらい当たり前なもの。
やり方は学ぶ必要はあります。
学んだ上で続ける。
歯磨きも小さいときに保護者から教えてもらったと思います。
幼児の頃に何度も何度もチェックされながら。
歯科検診みたいなもんです。
スイマーが全身を鍛えるのは義務教育より当たり前
もう1つお伝えしたいことは、全身スポーツである水泳をする以上、全身をしっかり鍛えて当たり前です。
義務教育より当たり前です。
ここだけ鍛えれば強くなるとか、このトレーニング種目だけやっておけばOKみたいなのはありません。
だからこそ質問されて1番困るランキング堂々の1位は
「クロールが速く陸トレ種目教えてください」
ええ、、、全部、、、笑
全身弱いところがなくなるまで、なので種目は全部とはいえないけど多すぎて(笑)
魔法の種目はありません。
というわけで、今回紹介する5選は、腹筋・背筋・腕立て・スクワットをはじめとした一般的なトレーニングをしっかり積んでいる前提で進めていきますよ!
鍛えると実は泳ぎが速くなる①:前腕
まずは前腕!
細かい筋肉を覚えなくても良いです。
とにかく前腕です。
現代っ子、コロナの自粛期間中に遊びが制限されたこともあって、本当に弱いですよ前腕。
特に遊具で遊び足りていない印象で、自分の体重を支えてぶら下がったりできないジュニア選手も多い、、、。
前腕が強いと良い理由は2点あります。
①キャッチの時に水に負けなくなり、ガッチリと水をとらえることができるようになる
(指や手首の動きを制御するのは前腕の筋肉です)
前腕、手首が弱い選手も多く、ふにゃふにゃだと手首が返ってしまうことがあったり、手の形を維持できなかったりします。
本当に自覚症状が無い子が多いですが、FORMSのレッスンではフィジカルチェックもしているのですぐに発覚し、そっこうで前腕トレーニング or ドリルに処されます。
もちろん、ふにゃふにゃしていない子も後半までストロークがもちやすくなったり、
さらに強い力で水をかけるようになっていきます!
②他のトレーニングの効率が上がる
前腕の強さが増すと、シンプルに握力が強くなっていきます。
全力で握れる、強く握れる、長い時間しっかりと握っていられる。手で強く押せる。
こういった能力の高まりで、明らかに他のトレーニングの効率が上がります。
これはたとえ自重であってもです!
③前腕の鍛え方
じゃあどうやって前腕鍛えるの??
ってことで、有料コンテンツの一部から種目を特別公開。
有料コンテンツ【陸トレ全集】はこちらから
コンテンツ内では保護者のチェックポイントやこの種目の詳しい解説も掲載!
他にも動画は50本超えの自主トレしたいスイマー最強の味方。
リリースから1週間(2023年8月現在)で約80名の方に手に取っていただいています!
鍛えると実は泳ぎが速くなる②:内もも
まあ、太ももの内側って認識でとりあえずOKです!
基本的な働きとしては、股を閉じたり、股関節を安定させることです。
さらに、腹筋とも関係性が深く、同時に使えるようになると強い力が出せます。
キックの際には、①蹴り込み、②股関節〜体幹の安定感の向上などの効果があります。
そこそこキックが速い選手でも、まだここまで上がるのが内転筋。
体幹が弱い選手は一緒に内転筋も弱いことが多いです!
腹筋との連動性が高い筋肉なので、内転筋を締めれない子は腹筋を締めれないことも多いです。
また、プル練習の時にブイを強く挟んでおくことで強化もできます!
プルブイ使うと脚、ふわ〜ってなって、お腹反ったりしてませんか?
これ気をつけるだけでも全然違います!!
鍛えると実は泳ぎが速くなる③:ふくらはぎ・すね
ふくらはぎとスネです!
上の図にある腓腹筋だけではなく、全体を含みます。
ふくらはぎ側、スネ側両面です。
これらの筋肉の役割は、膝の動きと足首の動きです。
鍛える理由は前腕と似てる
前腕を鍛える理由は、手首のためだというのを先に説明しました。
ふくらはぎとスネも似ていて、「足首が水に負けないために」鍛える必要があります。
足首の柔軟性は水泳をする上である程度必要ですが、柔軟なだけではゆるすぎて水に蹴り負けます。
なのである程度の強度、固定力が必要!
足首をコントロールするのがふくらはぎやスネの筋肉です。
スイマーが足首を強くする方法は??
もちろん、【陸トレ全集】でも種目を紹介していますが、普段の練習で気を付けるべき点があります。
それは「キックをヒラヒラと蹴らないこと」
キック練習をする際に水に負けないようにしっかりと蹴り込んでください。
しっかりと水の重みを足先まで感じながら!
選手クラスで練習している人たちはフィン練習も多いかと思います。
フィンの時は尚更です!
フィンがあれば軽く進んでしまいますが、だからこそフィンに頼りすぎてしまいます。
フィンこそガシガシ蹴る!
そうすることで足首もしっかり強くなっていきます!
鍛えると実は泳ぎが速くなる④:お尻
お尻の筋肉!と言っても、大臀筋のような爆発力のある筋肉から、もっと小さくて骨盤の安定に関わる筋肉まで多数あります。
でも、ケツです。
尻力=スポーツの能力?!
と言いたいくらいお尻の筋肉は重要なので、役割を書いておきます。
①爆発力
お尻の筋肉の中でも大臀筋など、大きな筋肉は水泳のスタート、ターン、キックのあらゆる場面での爆発力、瞬発力に関わります。
お尻が強い選手はキックもスタートもターンも速い。
②骨盤や股関節を安定させる
お尻の筋肉の中でも小さな筋肉は、骨盤や股関節を安定させて泳ぎの姿勢を保ったり強いキックを打つ土台を作ってくれます。
お尻が弱いと陸でもグラグラしやすいです(片足のエクササイズなど)。
そんな状態でほぼ無重力の水中に行っちゃう??
③強力なローリングに関与
背泳ぎやクロールでは体を左右に入れ替えるローリングの動作が入ります。
この動作をする際に、お尻の筋肉が上半身と連動して働いています。
ローリング自体を強くする意味でもそうですし、くにゃくにゃなローリングをしないためにも重要です。
最強の尻になるには?
まずは、できてるようでできていない正しいスクワットを身につけること。
慣れてきたらジャンプもしまくりたい。
そして、今回紹介するような単独でお尻にビシビシ刺激を入れてくこともしたい。
ここでも【陸トレ全集】の内容を少しお見せする。
初見の方には若干意味不明なトレーニング?!
もちろん有料の【陸トレ全集】では保護者のポイントなども詳しく解説しています。
鍛えると実は泳ぎが速くなる⑤:膝まわり
それもそのはず、普通に下半身のトレーニングや練習でキックをしていれば鍛えられてはいます。
ここでお伝えしたいのは、もう少しそれらの筋肉を単独の動きで鍛えて強化しようということ。
というのも、水泳選手は膝周りが弱くて怪我のリスクも高くなりやすいということが研究でもわかっています。
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これは勲章ではなく、弱さなので鍛えて強化しておく必要があります。
だんだんと全身の筋力が上がり、出せる力が強くなってくるとそれだけ体にも強い負荷がかかります。
膝周り特にハムストリングスなどは、コツコツと強化して安定感のある膝を手に入れて欲しいです!
これも初見の方には若干意味不明なトレーニング?!
でもスポーツの世界では一般的な種目!
もちろん有料の【陸トレ全集】では、この他にも下半身のトレーニングや別部位の怪我予防の種目も掲載しています!
わざわざ鍛えている人は少ないけど、、、
わざわざ鍛えようとして鍛えている人は一般的には少ないですが、今回紹介した部位はトップ選手は筋肉が発達しています。
関節の強さには生まれ持ったものもあり、わざわざ鍛えていなくても強い人はいます。
でも、弱い人はわざわざ鍛えないといけません。
めんどくさいと思いますが、それで少しでも近づけるのであればやる価値あり!
そして今回紹介した部位はどれも実際の効果を実感している種目なので、明らかに強くなるまでやってもらえたら何かしらの効果は保証します!
そして、その他の実際のレッスンやパーソナルトレーニングで採用している種目ばかりを集めた【陸トレ全集】大好評発売中です!
結局大変なのは継続をすること、継続できないのは
「合ってるかわからないから」
「なぜやるべきかわからないから」
それらも解消できるコンテンツになっています!
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それでは最後までありがとうございました!!
参考文献:
Comparison of Knee Muscular Strength Balance among Pre- and Post-Puberty Adolescent Swimmers:
A Cross-Sectional Pilot Study. Bruno Lombardi Amado, et al. 2023 Healthcare (Basel)