「タイムが順調に伸びている人はほぼ来ない」そんなお仕事をしております。だからこそ見えてくる、タイムが伸びなくなってきてしまう選手の特徴を説明していこうと思います。中学生以降、特に女子選手に多い印象があるのでぜひ読んでいってくださいまし。やっぱり体の変化って大変。
タイムが止まってからの改善はもちろんのこと、
小学生の時点で「あ、、この子そのうち、、」って子もある程度わかるので、最近は早い段階から対策をおすすめさせていただいてたりします。
いざ行かん。
小学生の時の泳ぎから成長期以降の泳ぎへの変化がないから
「小学生の時はあんなに速かったのに!」
という言葉を聞くととても悲しくなります。
”小学生の時は”
つまりそれ以降はどうやら上手くいっていない。
やはり、成長に伴う体の変化に対して泳ぎも変化?というかレベルが上がっていく必要があります。
ところが泳ぎが小学生時のクオリティのまま成長してしまうと、伸び悩みます。
✅とにかく全身を大きく使って泳ぐことができれば、多少技術レベルが低くても速くなりやすい。
✅体に過剰な柔軟性(関節が緩い&力が伝わりにくい)があっても、「大きく動く利点」の方が大きいので問題ない。なぜなら周囲の小学生もまだみんなそこまで筋力がないので、周囲と差がつかない。むしろ速いことがある。
✅体型の変化(大きく、重くなる)があるので、体が良く動くだけでなく力強い泳ぎが必要になる。
✅過剰に柔軟性が高い子は大きく体を動かせるけれど、力が伝わりにくいので変化した体を前に運ぶのが難しい。
✅求められる技術レベルが高くなるが、小学生までにテクニックを磨いていないと改善に時間がかかる。
✅求められる高い技術を再現するためにも筋力をはじめとしたフィジカルが必要。
つまり、とりあえず全身を使って大きく動ければそれなりに速い小学生の泳ぎから
重くなった体をしっかり運べるパワーと、求められる高いテクニックへの適応が必要になっていきます。
そして、伸び悩む選手にとても多いパターンがこちら⏬
🔴泳ぎは大きいが、関節が弱い(動きすぎる&筋力が低い)ので手足が水に負けていたり、姿勢を維持できなかったりする。小学生の頃は大きく動くのでタイムが出ていたが、、、。
🔴不器用かつ、小学生のころに技術練習が少なかったので独特の泳ぎをしている。
⚠️これは実際にレッスンに来てくださる選手の約半分に当てはまっています。
実例紹介①
中学生女子選手でほぼ全身の関節が異常に柔らかい。
大きな動きをしているが、キックやプルで水を撫でるように逃してしまうので、推進力を得ることができない。
体幹も動きすぎるので、キックやプルに振り回されてしまう。
実例紹介②
小学生がピークで中学ではほぼベストが出ていない選手。
水上から見た泳ぎのレベルは高いが、水中から見ると手首〜指が完全に水に負けてしまい、水が逃げていく。
指や手首が緩すぎて、特にストロークで手の形を保っておくことが苦手。
実例紹介③
高校生選手で、平泳ぎのキックに足首が耐えれておらず、自分では予期せぬ方向へ向いてしまう。
泳ぎ全体を見るとレベルは低くないが、思っているよりも進まないことが課題になる。
✅体が比較的硬いか、柔らかいけれどもちゃんと力も強い
✅よく食べる、体が大きくなりやすい
✅テクニック面をすぐに改善できる
✅体のサイズの割に強い力が出る場合がある
✅とにかく怪我しない
これはもう仕方ないところもあります。
ですが、力の強さに関してはトレーニングをすることである程度追い付くことができます。
技術面に関しても、天才の倍の時間を要するかもしれませんが、磨けば伸びます。
やるしか!!
何なら、「よく食べる」というのが1番大変だったりします(笑)
内臓の強さだけはなかなか変わらないし、弱いままの場合もあるからです。
テクニック練習があまりに少なかった
人間が成長していく過程で、幼稚園から小学校くらいが最も神経の発達が盛んです。
この時期にたくさんの種類の運動をしていたり、テクニックをしっかりと磨く運動をしておくことが大切だと言われています。
水泳の場合、細かいテクニックも大切かもしれませんが、キックやスカーリング、泳ぎの姿勢など全ての泳ぎ、全てのスイマーに必須となる基礎スキルを高めておく必要があります。
ここが高ければ、多少特徴的な泳ぎでも十分に速くなれます。
選手が全員フォームが違うのも、これである程度納得ができます。
基礎力が高いからこその変化です。
小学生の時期にこういったテクニカルな練習があまりに少ないと、中高生になってからすごく不器用な状態になっている選手が多いです。
基礎のスキルが低いので、細かなフォーム練習をしても正直イマイチの効果だったりもします。
さらには、フォームの改善に時間がかかる。。。
テクニックを再現できる体じゃない
そして、そんな選手にさらに追い打ちをかけるのがこちら。
求められるタイムが上がれば上がるほど、
求められる技術が高くなり、
高い技術を再現するには、
それに見合ったフィジカルの強さが必要になる。
泳ぎの改善を求めてレッスンに来てくださる選手と保護者の多くが
「ポイントを意識さえすれば、その技術ができる」と思って、最初はいらっしゃいます。
ですが、「この体ではできません、鍛えましょう」という言葉で結構驚かれます。
事実そうなんです。
マルシャンといえば、、、、
そうやん、定期確認。
みんな、ちゃんとターンしてから限界まで潜ってる????
やることリスト
というわけで、じゃあどうするんやー!
ってところですので。
自重のトレーニングをしっかりできるようにする!
腹筋・背筋・腕立て・スクワット・懸垂はアスリートにとっては歯磨きと同じ。
毎回の練習で最低でも1種目に1個はテクニック面のテーマを決めて泳ごう!
水泳以外の運動も怪我しない範囲で積極的に!
走る、跳ぶ、投げる!
すぐにできるおすすめは、縄跳び(いろんな技)と家の前ダッシュ!
お役立ちツール
最後にお役立ちツールを紹介しておきます。
【お役立ち①】
冗談抜きで腹筋ローラー(100回目)
▶︎▶︎こういう安いやつで十分
【お役立ち②】
どうやら、ここによく教えてくれるコーチがいるらしい、、、、笑
▶︎▶︎個別指導レッスンはこちらから
【お役立ち③】
大人気、陸トレ全集に今回の事例を解消するメニューも多数
▶︎▶︎
【お役立ち④】
お家が広い人は懸垂バーをぜひ。
懸垂の強さはストロークの強さにダイレクトに影響します。
▶︎▶︎これも安いので大丈夫
【お役立ち⑤】
好評につき、休止していた動画分析サービスをリニューアル復活
紹介したサービスはいずれも超本気でおすすめなのでぜひ!
というわけで最後までありがとうございました!!!