「もっとクロール(自由形・フリー)を速く泳げるようになりたい!」「最近、クロールのタイムが伸びていない!」そんなスイマーのみなさんに、指導のプロが解決策を提案!
「これさえやれば!」みたいな情報はキャッチーだけども浅くて本質じゃない。大切なのは努力の方向性を知ること。今回は5つの観点から、クロールが速くなるための「努力のコツ」をお伝えします!
今よりクロールを速く泳ぐための努力の方向性や、努力の仕方のコツがわかります。
①ストローク
②キック
③姿勢
④トレーニング
⑤スタートやターン
それぞれ、どう頑張るべきかを示します!
では参る!
目次
これだけやればクロールが速くなる!なんてものは存在しない
「〇〇だけやれば速くなる!!!」
もうやめませんか、、、
そんなコンテンツを発信するのも、見て信じるのも。
それができたら毎年全国大会は選手で溢れかえるし、世界記録のインフレが起こってルール変更まっしぐら。
スポーツはどこまで行っても総合得点。
長所を伸ばすとか、ポイントを抑えることは重要ですが、何かに特化だけして上手くいくほど甘くはありません。
まして水泳。
他のプレイヤーとの接触もなければ、戦略としても他のスポーツほどの複雑さはありません。
道具も水着くらいで、ほぼ生身の身体での勝負です。
抜け目なく、できる努力は全て積もう!!
コツ①:クロールの推進力を上げるストローク(手の動き)で大事なこと
まずはストロークでスピードを出すために知っておきたいことをお伝えします。
具体的なフォームがどうとかは個人差があるので、今回のお話しを踏まえて自分なりのフォームでできているかを確認してみてください。
手が水に負けない
まず最初に確認したいのが、手がふにゃふにゃしていないかということ。
手首、指が良い形を保てていないと水の重さに負けてしまい、水をかくどころではありません。
泳いでいる時、無意識のうちに手の形が崩壊している選手もよくいらっしゃいます。
確認してみてください。
筋力的に難しい場合にはトレーニングをする必要があるので、後の章を参照してください。
キャッチが下手だと試合終了
そもそも水をかくには、水をちゃんとキャッチできていないと不可能です。
かく水がありませんので。
水泳でいうキャッチとは、手を前に伸ばしたあと、手のひらを進行方向逆に向けて水を捉えていくシーンのことを言います。
ここの上達のために、レッスンでもスカーリング練習は頻繁に取り入れていますし、完璧にできるまで口うるさく練習しています。
それだけ大事で、逃げられない項目なんです。
1番推進力を生むのは
水をキャッチしただけでは進めません。
そのあとに水を後ろへ押していく必要があります。
水上に水を跳ね上げてしまうとまたロスになりますが、水の中では手を抜くギリギリ最後までしっかり水を押せていますか??
手の動きの速さ
同じストロークの軌道で泳いでいく場合、手のひらの方向転換・動きの切り返しが速い方がスピードが出ます。
これは、より大きな渦を作るからです。
つまり、速い動きの中でいかに正確に動けるか。
そういった意味ではダッシュ練習だってフォーム練習なんです。
コツ②:キックは速い方がいいので、こう頑張って
「キックは推進力に関係がほとんどないから不要だ!!」みたいな意見が一時期流行りました。
確か大学の研究でそんなのがあったから、変に解釈しちゃったんだろうなと思います。
もし不要なら、世界水泳でだれもキックしない。
でもしてる。
手の動きほどの貢献度はないかもしれないけど、不要って意味ではないんですよね。
キックも切り返しの速さ
クロールのバタ足キックは、「蹴りおろす→戻す」この繰り返しです。
この動きの切り返しが鋭いほど、しっかりと足の方で渦ができるのでスピードが速くなります。
水の中で蹴れているか
大きな水飛沫が立っていれば必ずしも速いとは限りません。
キックはちゃんと ”水の中で水を” 蹴っていないと進みません。
しっかり蹴り込むことができず、水面を叩くようなキックを繰り返していないでしょうか?
脚力はあるはずなのにキックが遅い。
そんなふうに感じたら、足をほんの少し沈めて蹴り込んでみては??
コツ③:推進力を最大限活かすために泳ぐ姿勢は超大事です
水泳はどうしたって水の抵抗があるので、徐々に減速していくスポーツです。
もちろんキックやストロークで推進力を生むことも重要ですが、いかにこの減速幅を小さくできるかも鍵になります。
姿勢に関しては過去に書いているので、こちらの記事をご覧ください。
頭がピョコっと高くないでしょうか?
下腹部を引っ込め、背中を平坦にできているでしょうか?
ちなみに水泳選手が体幹トレーニングをする理由の1つは姿勢を維持する能力を高めるためです。
良い姿勢で最後まで泳ぎ切る筋力と持久力が必要。
良い姿勢を取ることができたら、次はそれをどれだけ維持できるかですね。
コツ④:同じ技術レベルなら力が強い方が速いです
タイムが速くならない!
と感じた時に多くの人は「泳ぎ方」の改善策を探します。
もちろんこれは良いことで、次のステージに上がるには絶対に必要なことだと思います。
とはいえ、スポーツは技術だけで決まるほど甘くはありません。
同じ技術なら力が強い方が速いです。
つまり、自分の今の技術レベルのままであっても筋力やパワーがつくと速くなる可能性が大いにあります。
本気で競技をやる場合は、まずは自重トレーニングからで良いので、筋トレは必須。
停滞を打破する一つの作戦として取り入れてみてはどうでしょうか?
トップ選手の体じゃないと同じ泳ぎはできないよ!
コツ⑤:タイムの短縮にターンやスタートは侮れない
水泳のタイムを縮める、泳ぎを速くするためには「泳ぎ方」のところが最優先だ!そこをまず直さないのはダメなことだ!みたいな変なこだわりはないですよね。まさか。
そう、
飛び込んで、壁を蹴ってケノビをして、ドルフィンキックを打つ。
これも全て含めて水泳です。
タイムが伸びない!速く泳げない!というジュニア選手の多くが、この細かいところが雑だったりします(笑)
ターンやスタートの後にドルフィンキックを打たずにすぐに浮上してくる。
潜っていた方が本来は速いです。
そもそもケノビでちゃんと手が組めていないだなんてこともしょっちゅうあります(笑)
もったいないですよ!
スタート、ターンが決まればその後の泳ぎもかなりスムーズになります。
減速しにくいのですから当然のことですよね。
もちろん、長い時間潜ることは苦しさを伴います。
でも速く泳ぎたいのなら、毎回の練習でどこまで意識して我慢できるかではないでしょうか?
きっとやれることだらけ
ここまで説明した内容で、全て完璧でもう伸び代がない!って人は少ないと思います。
クロールが速くならない、タイムが伸びない
そう思っている人の多くが、すでに自分がやれることは全部やったと思い込んでいることがあります。
トップ選手でも、まだまだ課題があると言っています。
ええ、伸び代しかありません!
今回の記事で努力すべき方向性をすこしでも理解してもらえたのであれば、そんなにも嬉しいことはありません。
特にトレーニング不足だなと感じた方は!!
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結局大変なのは継続をすること、継続できないのは
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それでは最後までありがとうございました!!
またねー