バタフライで腰が大きく反って沈んでしまう場合の対策は?

今回はバタフライがとりあえず泳げるという方へ向けた内容で、腰が大きく反って、腰から体が沈んでしまう理由と、その改善策をご紹介します。ポイントはズバリ、お尻です。レッスンを受けて頂いている方やインスタをご覧の方は僕が「お尻お尻」と連呼しているのでもうお分かりかもしれませんが。。

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バタフライで腰が反らないようにするためには、よく腹筋に力を入れなさいとか言われますが、その説明は少し疑問符です。

理由は下の通り。

・そもそも腹筋という筋肉は曖昧な言い方(腹直筋なの?腹横筋なの?腹斜筋なの?)では誤解を招く

・腰の動きを規定するのは腹部だけではない

・特定の筋肉への意識は力みを生むので良いとは思えない

・腹部が間違った形で緊張しすぎると動きの自由を奪う

これらを解決するための鍵がお尻だと考えます。

 

バタフライでは少なからず腰は反ります。

競泳の人がフラットなバタフライを泳いでいても、全く反っていないわけではありません。

ちゃんと動いています。

問題は必要以上に反ってしまい、大きな上下動を生んでしまうことです。

上下動があると体重移動をしている感覚を得やすく、ついついやってしまいがちですが、逆に進みませんし、腰を反らせて体重移動しないでください。

それに、反りすぎると腰痛も招きますのでなおさら。

バタフライで腰が大きく反らない・沈まないためのお尻の取扱説明書

では早速方法です。

バタフライを泳いでいる間は、お尻を締めてください。

力を入れるのではありませんよ。

「締める」だけです。

 

でも、「締める」と言うとぎゅー―っとお尻の筋肉がカチカチになるまで締めてしまう方がいます。

そこまで締めなくていいのです。

と言うより、そっちのお尻じゃないんです。

 

大殿筋ではなく、お尻の穴です。

 

お尻の穴。

感覚は、大便を我慢するときの使い方です。

今にも出そうなスーパーピンチの時ほどではなくてよいので、コンビニのトイレで順番待ちしている時くらいの締め具合でOKです。

「締める」と表現しましたが、お尻の穴を「閉める」と表現しても良いかもしれませんね。

 

とにかく、バタフライを泳いでいる間はずっとお尻の穴を「締め(閉め)続けてください」。

ではなぜ、お尻を締めるのでしょうか。

次章で説明します。

お尻の穴を締めることで骨盤と腰が安定する

お尻の穴を締める(閉める)と骨盤底筋群という複数の筋群が勝手にはたらきます。

骨盤底筋群はお尻の穴を取り囲むように骨盤の底に付着している筋肉たちです。

骨盤底筋群はいわゆる「体幹の筋肉」とか「コアの筋肉」の1つに分類されます。

 

骨盤底筋群がオンになると、骨盤の下側が締まり、仙骨が地面と垂直に立ち上がります。

すると腰椎(腰の骨)と骨盤が安定します。

この状態を作ってバタフライを泳ぐことで過度な腰の反りを防ぐことができます。

「安定」と言うのは良いポジションにとどまるという意味合いであって、「固定」とは異なります。

なので必要な分の腰の動きは出ます。

え?腹筋には力を入れないの?

お尻の重要さは分かったけど、腹筋には力を入れへんの?? 

力は入れないよ。使うけどね!

 

お腹の筋肉に力を入れないかどうかと言われると、

力は入れないけど、使います。

 

力は入れない=ぎゅー―っと固くするわけではない。

使う=引き込む・へっこめる

 

お腹は引き込む・へっこめる(ドローイン的な使い方です)。

この使い方についてはこのブログでも他のサイトやなんやらでもしょっちゅう言われているので今回は割愛します。

 

なんで力を入れずにいるか、それはお腹が固まっていると動きの自由さを失うからです。

試してみましょう。

立ったまま、よくある「腹筋運動」の力の入れ方でお腹に力を入れてみてください。

6パックを作る腹直筋が特に固まります。

その状態でテキトーにいろいろ動き回ってください。

腕・脚を振ったり、体を反らせたり、ひねったり。

 

上半身も下半身も動きにくいと思います。

あと、めっちゃしんどい。

人体として無理があるということを悟れます。

 

バタフライでは、骨盤・胸郭を柔軟に使います。

お腹に力みがあるとこれらを使うことができません。

(これらを使うことで、フラットで上手な体重移動のバタフライが実現します)

 

なので、お腹は力を入れるというより、引き込む・へっこめるといったドローイン的な使い方をしてください。

=どちらかと言うと縮めるのではなく伸ばす使い方

お尻の穴を締めて腰と骨盤が良い状態だとキックにもメリット

お尻の穴が締まると、腰と骨盤が安定するので適切なタイミングでお尻の大きい筋肉(さっきギューッとしないでねと言った方)を使えるようになってきます。

 

このように、お尻の穴とお尻の大きな筋肉を分けて使う=お尻を上手く使えるようになるとキックの時に股関節の伸展(後ろに脚を振り上げるような動き)が出せます。

 

股関節の伸展が出ると、キックの時に脚の付け根から動かせるようになるので、膝の曲がりが少なくなります。

膝の曲がりが少ないキックを打てるようになると、太ももに水があたりにくくなり、抵抗が減ります。

上下動も減るのでフラットなバタフライに繋がります。

 

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よかったらやってみてください。

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