ビーガン:極端な例から考える食事

皆さんはビーガンと呼ばれる人達を知っていますか?ビーガンはベジタリアンの一種で、その中でも完全菜食主義の人を指す言葉です。

食を考えるうえで気になることの1つは健康です。

様々な考え方があって、その食生活スタイルをされているビーガンさんたち。

されど、体が持たねば本末転倒。

 

そこで今回はビーガンと健康について分かっていることについて言及しながら「食」について考えていこうと思います。

そんなスタイルの記事です。

 

ちなみに僕は緩いベジタリアンで、畜肉(鶏、牛、豚)をほとんど食べません(付き合いでは食べる:だって相手と仲良くなりたいもん)。

でも、卵や魚介類は食べています。

ペスコベジタリアンと呼ぶそうですが、、、。

よくよく考えてみてください、野菜、穀物、魚介類、卵、、、、

昔ながらの和食やん。

近代化する前の和食やん。

というわけで、僕は今日を持ちまして「ただの和食主義者」とでも名乗ることにしましょうかね(笑)

ビーガン食の特徴

ビーガンの最大の特徴は動物と動物由来の物を食べないことです。

豚、鶏、牛はもちろんのこと、チーズや牛乳などの乳製品、卵も食べません。

もちろん魚介類も動物なので、食べません。

ほんとに植物由来の物しか食べないそうです。

 

すごいなぁ。

そこまで徹底するのはすごい。

 

ビーガン食に多く含まれる栄養素は下記の通りです。

・食物繊維

・マグネシウム

・葉酸

・ビタミンC

・ビタミンE

・鉄

・フィトケミカル

 

まあ、野菜をたくさん食べるわけですから、当然の結果ですよね。

 

一方、気を付けないと不足しがちな栄養素は下記の通り。

・オメガ3脂肪酸

・亜鉛

・ビタミンD

・ビタミンB12

 

少なすぎは良くないですが、できれば抑えたいコレステロールや不飽和脂肪酸もビーガン食では少量で抑えられています。

そして、全体的にカロリー摂取が低くなりやすいということも分かっています。

ここは統計なので、個人差があると思います。

ビーガンとは言え、米や小麦は食べるのでカロリー摂取は簡単に増やせます。

太ろうと思えば太れます。

 

野菜をたくさん食べるからこそ豊富に摂れる栄養素があります。

その一方で、気を付けないと不足する栄養素があります。

ビタミンDは乳製品や魚(サーモンなど)から豊富に摂取することができます。

ビタミンB12は肉類や卵、魚介類から摂取することができます。

オメガ3脂肪酸も魚介類に豊富に含まれています。

本来は多くの人がビーガンのような食生活をせず、これらを自然に食事で摂っています。

それをわざわざ食べなくなるわけですから、工夫が求められることは必然です。

 

結局人間という生物は偏らずに食べることで最も簡単にバランスが取れるのではないでしょうか。

何か食べれないものがあるならば、補おうとする工夫が必要になります。

何でも一長一短ですねぇ。

そもそもなぜビーガンになるのか

そもそも、ビーガンの人は何故、動物を食べないという生活スタイルを選んだのでしょうか。

大きく分けて2種類の人がいると思います。

 

①自分の健康のため

②環境のため

 

もちろんズバッと2つに分けることは無理で、両方の理由がある人もいます。

①の場合は動物性食品を食べるメリットと、食べないことのメリットを天秤にかけた時に後者が上回ったということ。

②は畜産に由来する環境汚染や、過剰に消費される食材に対しての問題意識から食生活に変容があったパターン。

 

まあ理由は何でも構いませんが、その主義主張を通すにも体が健康でなければいけません。

ビーガンと健康①:心疾患リスク

ビーガンは全体的に細身な傾向があると言われています。

もちろんですね。

脂肪分を取り過ぎませんし、筋肉を最も効率よく作る動物性タンパク質も摂取しないわけですから。

一方、悪玉のコレステロールとして知られるLDLコレステロール値も低いと言われています。

食物繊維や抗酸化物質、フィトケミカルを豊富に摂るからこそコレステロールが血管に蓄積しにくいとされています。

他にも、ビーガンは血圧がやや低い傾向にあるとされます。

肥満や高血圧は心血管疾患のリスクファクターになりますので、そういう面から考えるとビーガンにはメリットがあるとされています。

ビーガンと健康②:ガン

ガンについてはいろいろな意見がある印象です。

ガンは他の病気と違って、特定のどこかに発生すると決まっていないです。

全身の臓器のあらゆるところに発生する可能性があります。

なので、その発生要因も様々で、ビーガン食も部位によって説があります。

ビーガン食でガンの発生率が下がるとか、逆にガンになりやすい部位があるとか。

それでもベジタリアンやビーガンは比較的ガンになりにくいと言われています。

しかし、こればっかりは結論が出ない気がします。

そもそもガン細胞は健康な赤ちゃんでも若者でも一日に何個かできていますので。

 

ちなみに、ビーガンが主要なたんぱく源として食べている豆類がガンのリスクを下げているという意見もあるようです。

しかし、子どもの頃から食べ過ぎていると、逆に大腸ガンのリスクがあるとか。

結局は過ぎたるは猶及ばざるが如しですね。

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ビーガンと健康③:骨、筋肉、脂肪

ビーガン食では病気のリスクは比較的低くなるようですが、骨や筋肉、脂肪はどうなのでしょうか。

食べ過ぎない限り、脂肪はもちろんつきにくいです。

後述しますが、生きていくうえで必要になる脂肪酸(DHAなど)は逆に不足しがちなので気を付ける必要があります。

 

骨や筋肉についてはもう少ししっかり考える必要があります。

まず、骨に必要な栄養素って何でしょうか。

カルシウムだけでしょうか?

いいえ、もっと複雑に栄養素が絡み合って骨は作られます。

まず、骨の原料としてメインになるのはカルシウムとタンパク質です。

カルシウム、タンパク質はビーガンが食べない食品から効率よく摂取できます。

植物からも摂取は可能ですが、やっぱり効率は良くない。

長期間ビーガン生活をしていた人は、そうでない人と比較して骨密度が低いというデータもあるようです。

もちろん問題なくしっかりした骨密度のビーガンもいます。

そこは個人の食生活レベルによると思いますが、後者になりたい場合はかなり工夫が必要なのでしょうね。

魚介類や肉を食べれば簡単にカルシウムもタンパク質も簡単に摂取できるのに、わざわざ全部植物由来の物だけで補おうというのですから。

 

骨を作るのにはビタミンDも大切な栄養素だと言われています。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の生成をスムーズにしてくれます。

しかし、ビタミンDはビーガンでは不足しがちな栄養素です。

高齢になった時に、心疾患やガンにはならないけど、骨が脆いっていうのはどうでしょうか。

それはそれで嫌ですね。

これって、健康って何だろうと言う最大の疑問にも関わってくる話ですね。

 

ビーガンの主なタンパク質源は豆類になると思います。

もちろん豆類は豊富なタンパク質を含んでいるので、筋肉をつけるのを助けてくれます。

大豆は「畑の肉」と呼ばれるくらいです。

でも、やっぱり動物性タンパク質に比べるとアミノ酸スコア(簡単に言うとタンパク質の質)が低いので、吸収効率があまり高くありません。

筋肉を維持したい、つけたいと思うのであればビーガン食は効率が良いとは言えないと思います。

骨と一緒で、人生の終盤において筋肉はとても重要になります。

ビーガンが悪いとは言いません。

それなりに工夫と努力が必要で、それは普通の食生活をする人よりも大変だろうなと思います。

ビーガンと栄養不足

改めて、ビーガンが不足しがちな栄養素を列挙しておきます。

・オメガ3脂肪酸

・亜鉛

・ビタミンD

・ビタミンB12

この中でも特に大切なオメガ3脂肪酸と、ビタミン2種類について言及します。

オメガ3脂肪酸

諸説ありますがオメガ3脂肪酸の役割は下記の通りです。

 

・血流を良くすることで動脈硬化のリスクを下げる

・一部のガン予防に有効

・精神面、神経面に影響(認知症やADHDなど)

・欠乏すると皮膚の病気になる可能性がある

・学習能力に影響

・欠乏すると視力に影響

オメガ3脂肪酸にはいくつか種類があります。

魚介類に豊富に含まれるのがDHAやEPAと言われるものです。

一時期話題になったこともありますね。

お魚を食べると頭が良くなると言われるのもDHAやEPAの効果だと考えられています。

ビーガンの人は魚を摂取することがないので、海藻からDHAとEPAを摂取せざるを得ない。

ナッツ類に豊富に含まれるα-リノレン酸もオメガ3脂肪酸の一種で、ビーガンの人にとってはメインの食材になるのではないでしょうか。

このあたりを気を付けて取らないとオメガ3脂肪酸が不足しがちになるって、正直「めんどくせー、よくやるなぁ」って思います。

魚を食べればオメガ3脂肪酸もタンパク質もカルシウムも一気に手っ取り早く摂取できるのに。

ビタミンDとビタミンB12

ビタミンDもB12もビーガンが食べようとしない食材に豊富に含まれています。

肉、魚、卵。

もう何度も述べる必要は無いでしょうけど、一応言いますね。

植物からも摂取できるけど、絶対めんどくさいって(効率悪い)….。

人間はあれこれ食べる雑食の生き物

やっぱり人間はあれこれ食べる雑食の生き物です。

そうやってバランスが取れるようにできていて、それから外れるのであれば相応の手間がかかります。

何かしらの主義や信条や好き嫌いがあってそれぞれの食事スタイルがあると思います。

それは全然かまいませんが、「本来、人間はあれこれ食べる雑食の生き物」ということを前提にしておかないといけません。

もちろん栄養学だけがすべてではありません。

結局は自分の体に合う合わないが重要です。

今生きていて健康かどうか。

色んな考えや主張があっても、体を壊してしまえば意味がありません。

それを身近な人にも遠くの人にも伝えることができませんから。

そうなると、自分が貫く食事スタイルの中で健康を維持する工夫が必要になります。

肉を食べれないなら、肉に代わる栄養素を何から摂ろうかと考えねばなりません。

食って難しいですね(笑)

 

でもね、昔からそうしているんだからやっぱりそれが良いんだっていうシンプルな考え方で良いんじゃないかな。

だから僕は和食主義者でいいやって思います。

 

参考文献

Winston J Craig: Health effects of vegan diets. Am J Clin Nutr 2009;89(suppl):1627S–33S

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