皆さんは泳ぐ前にプールサイドで準備運動をしていますか?
水に入る前の準備運動はとても大切です。
5分でも10分でも良いのでやってもらいたいなと思います。
プールサイドでの準備運動(準備体操、ストレッチなど)は、その日の体の調子を確認したり、体温と筋温を上げたり、心拍数を上げたり、関節の動きを良くしたり。
たくさんメリットがあります。
僕も今まで泳ぐ前は必ず陸での準備運動をしてきました。
ですが、数か月前から思い切って辞めてみたら、案外調子が良くなってきてビックリしています。
そのことについて書いていこうと思います。
今回最もお伝えしたいことは、セオリーと自分の最適は違うから色々試してねってことです。
*今回の内容は私個人の試行錯誤の記録ですので、真似するしないはお任せします。
真似して故障されても責任を負うことはできません。
元々体がかなり柔らかい
僕は元々体がかなり柔らかい方です。
小さい時から柔軟性が高く、関節もスムーズに動く印象です。
大人になった今でも、大半の同世代よりは関節の動き、柔軟性共に高いと思います。
多少ストレッチやケアができない日が続いても、自分の中での動きの誤差を感じる程度で、他者から見れば相当動いているようです。
接骨院の先生に、「疲労困憊でこんなに動かせるのか」と驚かれたこともあります。
入水前にプールサイドで行う準備運動は、ダイナミックな動作を伴うものを多く取り入れてきました。
準備運動をすることでさらに関節が動きやすくなり、可動域も大きくなっている感覚がありました。
体も温まり、心拍数も軽く上がって、まさに準備万端って感じになります。
入念な時は30分くらい。
短くても10分は行なうようにしていました。
でも最近は、準備運動とは別のことをしてから泳ぐようになりました。
ジャグジーで談笑する友人とじいちゃん
泳ぐ前に何もしないというのはさすがに良くないので、代わりに何をしようかと考えていた時です。
丁度その時は友人と約束をして一緒に泳ぎに行くことにしていました。
待ち合わせはプールに集合。
ところが彼の姿がない。
よくよく探してみると、、、、。
彼はプールサイドでアップをすることなく、プール横にあるジャグジーに入ってじいちゃんたちと談笑しているではありませんか。
その時、なんとなくピンときました。
自分もやってみよう。
というわけで、準備運動をすることなく自分もジャグジーに。
自分は体温だけで良かったかもしれない
ジャグジーには15分くらい入っていたでしょうか。
準備運動をするよりも明らかに体温が上がり、体の芯から温まりました。
ジャグジーに入ると軽く心拍数も上がります。
その状態でシャワーを浴びて、すぐにプールに入って練習開始。
このルーティンを何回か続けていると、明らかに調子が良いことに気が付き始めました。
さすがにプールに入っていきなり速いスピードで泳いだりはしません。
それについては後述します。
なんで調子が良いのだろうかと考えたところ、理由が2つほど思い浮かびました。
理由①:動き過ぎなくなった
自分は元々体が柔らかい方です。
別にそこまでの可動域が無くても泳げます。
それに、泳ぎの中で動き過ぎてしまうということがよくありました。
もしかすると準備運動をすることで、余計な範囲まで体が動くようになっていたのではないだろうかと思うのです。
自分が今取り組んでいる泳ぎはひたすらにフラットな泳ぎです。
フラットに泳ぐには、止める、抑える、最短距離で動かすということが割と重要になってくると考えていますので、動きすぎは今の自分には良くないなと思います。
それが1つめの理由です。
理由②:体の芯まで一気に温まる
結局は人間って体温がかなり重要です。
体の芯から温まるということは、体の準備にも重要です。
特に自分の場合は準備運動をしなくても、動かしたいレベルで関節が動きます。
そうなると優先すべきは体温を上げること。
準備運動で体を動かすことでも体温は上がりますが、何だか物足りない。
暑いけれど温まらない。
表現が難しいですが、そんな感じなんです。
ジャグジーの方が短時間で効率よく体温を上げれることは間違いないです。
水中でゆっくり泳ぎながらほぐしていく
ジャグジーで温まったからといっていきなり本腰入れて泳ぎません。
さすがにケガは怖いですし、心拍数も上がり切っていません。
入水したらゆっくりとした姿勢づくりのキックから初めて徐々にスピードを上げていくようにしています。
ちなみに、入水してすぐ全力で泳ぐ方がいますが、水圧による血流の変化に慣れるのに1~2分はかかると言われています。
プールに入ったら1~2分は動かないか、軽く泳ぐ程度にしておかないと心臓に悪いですよ。
結局、何のために準備運動をするかと言えば、泳ぎのパフォーマンスを最大化するためです。
準備運動で欲しい関節の可動域は泳ぎの中で使う可動域です。
自分の場合、その可動域は特に何もしなくても確保できているので、あとは「ゆっくりした泳ぎ」の中で仕上げのアップをすれば良いだけです。
泳ぎに最も近い動作は「泳ぎ」です。
少し大きめの泳ぎを意識して動いていけば、体がほぐれていく感覚があります。
試合の時はどうしようか
自分のこのアップ方法、試合の時はどうしようかと言うのが最近の悩みです。
基本的には関西圏のマスターズ大会にしか出ません。
今のところどこのプールにもジャグジーやサウナは大体あるのですが、それが無いプールの時は何かしら策を練らなければいけません。
どうしたものか。
その時は潔く準備運動をするか、アップで泳ぐ内容を変えてみるかですね。
自分に合ったものを探そう
少々問題は残っていますが、自分に合う方法を見つけれたということは大きなことです。
「泳ぐ前にはプールサイドで準備運動をするといいよって聞いた、だからする。」
そうではなく、「準備運動は良いらしい。自分の場合はどうだろう」「もっと合う方法はあるのか試してみよう」といった感覚が大切だと思います。
これは水泳をする時だけでなく、どんな時にでも言えることだと思います。
準備運動をするなと言っているのではありません。
僕はしなくて良かった。
セオリー通りの立場から言うと、した方が良い。
でも指導者的立場から言うと、セオリーを踏まえた上で、あとは自分で探してね。
長時間行う人もいれば、そうじゃない人もいる。
多様性があるから面白い。