自重トレーニングで理想の体になれる?!【 メリット・デメリット編】

この記事では自重トレーニングメリットとデメリットをウエイトトレーニングと比較しながら紹介します。

必ずしもウエイトを持ってトレーニングをしなければいけないというわけでもありません。

自重でも効果は期待できます。

 

マシンやフリーウェイトを使った筋トレだけでなく、自重で行う筋トレ(自重トレーニング)も昔から行われています。

ウェイトトレーニング至上主義の人は自重トレーニングを小馬鹿にしがちです。

そんなんじゃ筋肉はつかない….と。

一方で極端な自重トレーニング愛好家は、自重トレーニングこそが最強、自重トレーニングでも理想の体になれる….と言う。

結局、どちらが良いのでしょうか?笑

 

はっきり言ってどちらもメリット・デメリットはあるし白黒つけるべきではないというのが答えです。

どちらを選ぶべきか、両方すべきか、それはその人の目的や能力によりけりです。

自分が良しとしない方を完全否定しまうのは良くないですね。

理想の体やライフスタイルなんてコンテストに出ないなら人それぞれですしね(笑)

 

そういうわけで、この記事では自重トレーニングについてウェイトトレーニングと比較しながらレビューしていこうかなと思います。

よく見かける、「自重トレーニングで理想の体に」とか、「自重トレーニング最強」という意見についても、実際どうなのか見ていきます。

これからトレーニングをする方が自重トレーニングをするのか、ウェイトトレーニングをするのか、はたまた別のトレーニングをするのかを考える手助けになればと思い、中立な立場で紹介します。

 

自重トレーニングの特徴とメリット

自重トレーニングとは、その名の通り自分の体重のみを負荷として行うトレーニングです。

特別なマシンや道具は不要で、自分さえ動けるスペースがあればいつでもどこでもできます。

ただし、ウェイトトレーニングとは違って、筋肉に与えることができる刺激は自分の体重の範囲内という事になります。

したがって、自重トレーニングでは難易度によって強度が大きく変わります。

 

自重トレーニングは経済的

自重トレーニングのメリットはなんと言っても経済的なところです。

ジムに通う必要もないし、特別な道具も不要ですからお金がかかりません。

今すぐにでも始めることができるので、一歩が踏み出しやすいですよね。

家で一人でやるのであれば服装だって気にする必要がないのでウェアすら買う必要なしです。

 

ただ、このメリットはデメリットとも背中合わせです。

お金や準備の時間をかけなくていい分、スイッチが入りにくかったり、すぐ辞めてしまえたりします。

せっかくジムのお金払っているから頑張ろうとか、器具を買ったからしばらく続けてみようっていう気持ちになりにくいのも事実です。

手軽に始めることができる分、簡単に辞めれてしまいます。

 

ケガのリスクが低め

自重トレーニングはケガのリスクが低いというメリットもあります。

そのためウェイトトレーニングより幅広い範囲の人が実施可能です。

バーベルやダンベルを使ったウェイトトレーニングが危ないというわけではありません。

フォームや負荷設定に問題が無ければウェイトトレーニングでもケガはしませんが、見様見まねでやってしまうと結構簡単にケガしちゃいます。

 

自重トレーニングであれば多少方法に問題があっても負荷が軽いので大惨事にはなりにくいでしょう。

それでも、自重トレーニングでもケガをするときはしますし、大惨事にもなります。

油断しないで安全に行なって下さい。

 

継続しやすい

これはさっきも言いましたが、手軽なので自重トレーニングは継続がしやすいです。

自重トレーニングで大きな効果を期待するなら1回のトレーニングでしっかり追い込み切ることが大切ですが、そこまで追い込まずに毎日の運動に取り入れる程度であれば、気持ちも楽ですし、時間もかかりません。

そう考えるとこれほど手っ取り早い運動はないでしょう。

 

それって本当?自重トレーニングで得られる効果

自重トレーニングで得られると言われる効果について紹介していきます。

そして、その効果は自重トレーニングでしか得ることができないのか?自重トレーニングが一番適した方法なのか?目標達成には自重トレーニングは近道か遠回りか?といったことを考えながら読んでもらえればと思います。

 

筋肉をつける効果

自重トレーニングには筋肉をつける効果があります。

これは間違いないです。

自重トレーニングでしっかり筋肉を追い込んで食事をある程度心がけていれば数か月で体に変化が出てきます。

ここで問題なのが人によってどれだけ筋肉をつけたいかが違うってことですよね。

少し体が引き締まればいい人もいれば、コンテストに出て勝負するほどの筋肉量が欲しい人もいます。

ほかにも、自分がしているスポーツで最低限必要な筋肉量が欲しい人など。

 

そこそこ筋肉があって引き締まった体になりたいのであれば自重トレーニングでも可能です。

でも、それ以上になると自重トレーニングでは厳しいですね。

コンテストに出るような体の人で自重トレーニングだけの人はほぼゼロに近いでしょう。

 

とりあえず、程度の差こそありますが、とにかく筋肉をつけたいのであれば、少し費用をかけてウェイトトレーニングを教わるのが一番早いでしょう。

インナーマッスルを鍛えることができる

ここではインナーマッスルは仮に「深部にあって姿勢や関節の保持に関係する筋肉」とします。

インナーとかアウターとかの議論はまた今度。

 

自重トレーニングではいわゆるインナーマッスルを鍛えることができます。

では、ウェイトトレーニングではインナーマッスルを鍛えることはできないのかと言われると、そうではありません。

 

ウエイトを使おうが自重トレーニングだろうが、インナーマッスルを鍛えたいならインナーマッスルをターゲットにしたトレーニングをすれば鍛えれます。

 

ダイエット効果がある

 

ダイエット効果はもちろんあります。

種類はなんであれ、運動をして食事を管理すればダイエットはできます。

そういった意味では自重トレーニングって速攻始めることができる運動なので最強の名にふさわしいと思います。

 

姿勢がよくなる?

自重トレーニング以前に、筋トレをしていても普段の姿勢が悪い人は悪いです。

筋トレが姿勢を良くするのに直接関係しているわけではありません。

たしかに、意識的に姿勢を良くする手助けや弱すぎる部分への強化として役立ちますが、筋トレそのものが根本解決にはならないでしょう。

姿勢を良くするには、姿勢を良くすることを目的としたトレーニングや普段からの意識付けをする必要があります。

トレーニングに関してはウエイトを使おうが使わまいが、それはアプローチ方法が違うだけです。

また、何らかの整形外科的問題がある場合は、筋トレで姿勢が改善できたり役立ったりするかどうかは病状にもよるでしょう。

スポーツのパフォーマンスが上がる?

多くのスポーツでパワーや筋力がパフォーマンスに影響を与えます。

基本的に強く・速く・正確な動作をいかに行えるかがスポーツのパフォーマンスでは重要になってきます。

パワーも筋力もウエイトトレーニングで向上させることができますし、コンパウンド種目やフリーウェイト種目であれば体の使い方(コンビネーション・コーディネーションなど)もある程度は上手くなってきます。

 

自重トレーニングでも同様の効果が期待できるでしょう。

もし、今腕立て伏せやスクワットがほとんどできない方がいれば、それをできるようになるだけでもパフォーマンス向上が十分期待できます。

ただし、筋力が上がるにつれ自重トレーニングであれば1セットの回数が50回100回と可能になってきます。

そうなると、筋力を向上させるトレーニングとしては効率が極めて悪くなります。

したがって、自重トレーニングはスポーツパフォーマンス向上のための筋力・パワーアップの初期段階には有用です。

腕立てもスクワットもまだおぼつかないのにウェイトを持たせるのも危険なので初めは自重で良いでしょう。

しかし、さらなる筋力・パワー面でのステップアップをしたい場合には効率が良くないかもしれません。

 

 

また、自重トレーニングではたくさんのバリエーションで体を動かせるので自分のしているスポーツに役立つ動きのトレーニングができます。

体の使い方のトレーニングはいわゆるファンクショナルトレーニングです。

ただ、ファンクショナルトレーニングでは自重だけでなく様々な器具やウエイトも使うのでイコール自重ではありません。

 

ここまで語りましたが、大切なこととしてスポーツパフォーマンスは筋力だけが決定要因ではないということです。

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筋力は1つの要素であって、それが足りない、弱い、自分の競技に必要なら筋トレが効果を発揮します。

水泳を例にしていますが、詳しくは下記の記事で紹介しています。

なので自重とウエイトで優劣つけれないです。

筋肉がついて痩せやすくなる?

筋肉がつくと痩せるとよく言われますが、筋肉がついただけでは痩せません。

筋肉がつくような運動をしつつ食事を管理するから痩せるだけです。

筋肉がついて、運動をしてカロリーが消費しやすい環境を作ってもそれ以上に食べていれば太ります。

自重トレーニングの場合も同じです。

せっかくするんだから食事も少し気を付けてみましょう。

 

自重トレーニングでなぜ筋肥大が起こるのか

自重トレーニングでも筋肉はつく=筋肥大は起こると言われていますが、それはなぜでしょうか。

本来であれば少しの回数で限界が来る重さ(多くて15回くらい)でのトレーニングが筋肥大には最も効果的ですが自重トレーニングでもある程度まで筋肥大が起こります。

 

筋肥大を起こす理由として、メカニカルストレスによる筋肉の物理的ダメージからの回復が1つ。

こちらは回復した筋肉をより強く修復させるというプロセス。

もう1つは、細胞内でのシグナル伝達によって筋肉を合成する働きが活発になるという理由です。

1回の1回の動作が低負荷の自重トレーニングではメカニカルストレスを引き起こしにくいですが、限界まで追い込むことでシグナル伝達を活発にすることは可能です。

 

よくネットで引用されている論文のグラフにこういったものがあります。

Journal of applied physiology という有名なジャーナルの論文です。

大腿四頭筋のウェイトトレーニングを10週間したときに筋肉がどれだけ大きくなったかを表しており、左の白バーが30%1RMの低負荷トレーニングで3セット、真ん中が80%1RMで1セットだけ、右が80%1RMで3セットです。

それぞれ限界まで回数を重ねます。右の80%1RMで3セットは最もベーシックな筋トレの組み方です。

ベーシックな筋トレと比較して、左の低負荷トレーニングでも十分に追い込めば同程度に筋肥大が起こるという論文です。

Mitchell CJ et al,  J Apple Physiol 113(1): 71–77, 2012.

 

自重トレーニングをゴリ押しする人はこれを見て、「低強度でも同じだけ筋肥大がする!だから自重でも追い込めば筋肉はウェイトトレーニング並みに発達する!」

と解釈していますが、それはちょっと早とちりです。

このトレーニング、低強度とはいえ30%1RMっていう負荷を外部からかけているんですね。

その時点でもう自重とは別です。

低強度かもしれませんが、自分以外のものを扱っているので自重とは条件が異なります。

自重トレーニングの論理付けに使うにはどうしても運動様式の違いを考慮しきれていないんです。

それに、トレーニング経験が浅い方が体の反応は高いので、トレーニング歴でも変わってきます。

 

それはそうと、注目して頂きたいのが同じ論文にある別のグラフです。

仮に自重トレーニングでも同じ効果が見込めるとしてなぜ低負荷でも筋肥大が起こったのか?

論文はこちらから  Mitchell CJ et al,  J Apple Physiol 113(1): 71–77, 2012.

このグラフ右上にあるmTORというタンパク質はリン酸化(活性化)することで最終的に核でのタンパク質合成を促します。mTORの下流にあって、mTORからシグナルをもらうのが左下のP70S6K。

P70S6KがS6というタンパク質をリン酸化することで核でのタンパク質合成が起こり、筋肉が合成されます。

グラフを見てもらうと、mTORは運動後(黒バー)には低負荷の群でも運動前に比べて有意にリン酸化がされています。

負荷にかかわらず、しっかり追い込んでトレーニングをすればmTORはリン酸化が進むということが言えます。

しかし、P70S6Kは低負荷群でリン酸化が進んでいませんし、左上のAktというmTORを支配するタンパク質のリン酸化も進んでいません。

それでも、細胞内の筋合成に関するシグナル伝達が動くことは間違いないので、低負荷トレーニング(自重トレーニング?)では主に生化学的要因で筋肥大が起こる可能性があります。

ちなみに、著者によると低負荷の場合は時間差でP70S6Kはリン酸化が上がってくるそう。

 

この章の最後に1つ。

筋肥大が起こって太くなるのは力の強い速筋線維ですが、自重トレーニングに慣れると難易度を上げない限り、セットの序盤は遅筋線維の関与が大きくなります。

遅筋線維が疲労して動けなくなってからようやく速筋線維が動員されます。

そのため、自重トレーニングでは限界まで追い込み切ることが筋肥大のためには必要です。

ウェイトトレーニングであれば早い段階で速筋線維が使われますが、自重はそうはいかないので、実施の際にはここが一番のポイントになってきます。

 

自重トレーニングで理想の体になれるか

では自重トレーニングで理想の体になれるかという話ですが、目指すゴール次第です。

怪物みたいなマッチョにはなかなか自重だけではきついでしょうね….。

でも、スリムで引き締まった体、ほどほどに筋肉の盛り上がった体にはなれます!

限界までしっかり追い込む、食事も管理するというのを継続すれば自重でも成果が出るでしょう。

 

理想の体を目指す際に自重トレーニングの弱点があるとすれば、道具がないと広背筋をはじめとした背中の筋肉が非常に鍛えにくいということです。

高鉄棒や鉄棒、何かぶら下がったり手を引っかけたりするものがないと「引く」動作のトレーニングが非常に難しいです。

逆三角の体型に憧れる人であれば、シルエットを作る背中の筋肉を鍛えることは必須です。

背中だけは道具に頼った方が良いかもですね。

 

あと、よく自重だけでムキムキのアスリートいますよね….体操選手とか。

だから、それを見て自重だけでもあんな体になれると勘違いする方も多いですが….自重は自重でも運動のレベルが違いすぎるでしょ(笑)

あんな超人的な技と腕立て伏せを同列にするもんじゃないです。

あんなこと何人ができるでしょうか。

できればあんな体になるでしょうけど、ちょっと趣味やボディメイクでトレーニングする人が手軽にできるものではないです。

まして、テレビに出るような選手はトップアスリートですし、技のレベルも世界レベル。自

重で鍛えたと言っても、世界レベルの自重技をするからあれだけの体をしています。

 

自重トレーニングはこんな人におすすめ【この記事のまとめ】

いかがだったでしょうか?自重トレーニングのメリットとデメリットについてわかっていただけたでしょうか?良いところばかり言うのは良くないので、少し批判的に紹介してみました。

 

まとめると

 

メリット

・経済的

・ケガのリスクが低め

・手っ取り早くて継続しやすい

・初心者でも取り組みやすい

・バリエーションが豊富

 

デメリット

・辞めやすい

・筋力とパワー向上の頭打ちが早い

・背中がちょっと鍛えにくい

・筋肥大はそこそこで止まる

 

期待できる効果

・ボディメイク(筋肥大・引き締まった体・ダイエット)

・スポーツパフォーマンスの向上

・運動習慣にしやすい

 

こんな感じですね。自重トレーニングをおすすめするのはこんな人。

・手軽にダイエットをしたい人

・運動不足なので何か簡単に始めたい人

・ジムや器具に頼らず自宅で筋トレを始めたい人

・運動習慣をつけて、健康的な毎日を送りたい人

・スポーツのパフォーマンスを上げたい筋力が弱い人

・スポーツのために特殊な動きが必要な人

・自重でボディメイクしたい人

・手軽にボディメイクしたい人

などなどです。もちろんそれ以外の人も!

 

目的や事情、ライフスタイルは人それぞれです。

その中で自分ができる最適なトレーニング、したいと思うトレーニング、これならできそうというトレーニングを継続するのが大切です。

その選択肢の1つに自重トレーニングはいかがでしょうか?

 

参考文献

Mitchell CJ, Churchward-Venne TA, West DW, Burd NA, Breen L, Baker SK, and Phillips SM: Resistance exercise load does not determine training-mediated hypertrophic gains in young men. J Appl Physiol 113 (1): 71-77, 2012.

 

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